歴史建築の美に触れる―澎湖縣政府と澎湖開拓館
美しい海岸風景と独自の地質景観を誇る澎湖列島ですが、その中心となっている馬公市に、味わいたっぷりの歴史建築がのこされています。澎湖縣政府は日本でいう県庁で、澎湖列島を管轄しています。この庁舎は日本統治時代の1934(昭和9)年に竣工したもので、しっかりとした風格を保っています。建物は帝冠様式と呼ばれるもので、コンクリート造りの母体に日本式の瓦屋根を載せています。昭和期の日本にのみ見られた独特な建築様式です。なお、建物正面の石材は澎湖産のものが用いられています。また、そのお隣には澎湖開拓館という展示空間があります。ここはかつての知事公邸で、畳敷きの空間もあります。写真は澎湖開拓館の外観。両者とも馬公のバスターミナルに近く、歩いて5分ほど。治平路と中正路の交差点にあります(澎湖縣政府・馬公市治平路32号・06-927-4400)