客家集落でアブラギリのお花見
台湾では4月から5月末にかけて「油桐花(アブラギリ)」が咲き誇ります。この花は開花してから暫くすると、ひらひらと舞い落ちます。その姿はとても幻想的で「四月雪」、または「五月雪」とも称せられています。アブラギリは客家系住民が暮らす地域に多く植えられており、かつては重要な収入源となっていました。アブラギリから搾取される油は防水性が高く、ペンキの原料に用いられたり、傘や金具などに塗られたりしました。また、木材としては家具やつまようじ、マッチ棒などに用いられました。その強い生命力を苦難の歴史を乗り越えてきた客家人の気質に重ね合わせ、客家文化のシンボルとしても扱われるようになっています。お花見スポットとしては、彰化県以北の山麓部、東部の花蓮や台東の山間部などが挙げられます。台北近郊では汐止、平渓、土城、深坑、三峡などにスポットがあります。