台南郊外の縁結びの神―鹿耳門天后宮
台湾には数多くの道教寺院があります。中でも、縁結びの神様とされる「月下老人」は全島各地で祀られ、信徒が多いことで知られています。台南市には月下老人を祀る廟が多くありますが、中心部にある大天后宮や祀典武廟、大観音亭、重慶寺のほか、郊外の安南区にある鹿耳門天后宮などはとりわけ霊験あらたかと言われています。写真の鹿耳門天后宮は鄭成功が台湾に渡ってきた頃に建てられた媽祖廟です。台湾最大級の規模を誇っており、後殿に月下老人が祀られています。三階にある祭壇に上がる途中には壁一面にぎっしりと結婚写真が貼られ、効果のほどが一目瞭然です。祭壇では自分の名前と誕生日(新暦と旧暦の両方)、住所を紙に書き、お線香をもらい、月下老人に祈りを捧げます。相手がいる方は赤い三日月型の木片を用いて、月下老人にご縁があるかどうかを尋ねてみましょう。最後にお布施をすると赤い糸が入ったお守りがもらえます。ご結婚を考えている方はぜひ一度、訪れてみてください。