観光用にトロッコが復活した猴硐炭坑
台湾の北東部、新北市瑞芳区に位置する猴硐。この一帯にはかつて多くの炭坑があり、採掘と積み出しで賑わいました。しかし、1980年代からは閉山が相次ぎ、過疎化が一気に進みました。現在は猫が多く住んでいることから「猫村」などとしてガイドブックなどで取り上げられることが増え、多くの行楽客が訪れています。かつての坑道付近は「猴硐煤鉱博物園区」として整備が進められています。炭鉱の歴史を紹介した「願景館」があるほか、台湾最大の規模を誇った「瑞三鉱業」の選炭場跡なども残されています。ここは廃墟となって久しいですが、在りし日の栄華を今に伝えています。最近は橋を渡ったところに観光用トロッコも登場し、話題を集めています。狭い坑道の中を小さなトロッコがガタゴトと走ります。終点では石炭を運んだ手押し台車やドリル操作など、数々の炭坑作業を体験できます。