和洋中折衷の珍しい媽祖廟(彰化・南瑤宮)
台湾中部に位置する彰化市は、古くから発展を見てきた商業都市です。この町には数多くの古刹があります。中でも、清国時代に建てられた「南瑤宮」は、地元住民の信仰の中心となっています。ここでは航海の女神である媽祖が祀られており、春先には媽祖の生誕日に合わせて大規模な巡礼行事が催されています。この寺廟内で特筆すべきなのは、1916年に完成した観音殿です。屋根には日本式の黒い屋根瓦が用いられ、軒下にはヨーロッパ風の欄干が設けられています。また、回廊にはギリシャのドーリア式の柱が見られます。和洋中のスタイルが融合した建築デザインは一見の価値があると言えるでしょう。市の中心部からは少し離れていますが、ぜひ足を伸ばしてみましょう。