台湾街角

鹿港は台湾中部の彰化県に位置する街。この龍山寺は鹿港の大通りからは少し外れた路地にありますが、｢廟建築の博物館｣とも言われるほど、見事な彫刻が楽しめます。柱から天井まで精緻な彫刻が施されており、見る者を圧倒します。境内は広く、約1600坪あると言います。中には山門や五門殿、正殿、後殿があり、建物は奥に行けば行くほど高くなっているのが特色とされます。これは「順風満帆」を意味しています。五門殿の中に入ると、芝居の舞台があります。ここの天井は必見です。｢八角藻井｣という特殊な工法が採用され、釘を一本も使わず、まるで蜘蛛の巣のように木材が組み合わせられています。台湾の工芸美術の最高傑作とも称せられているので、お見逃しなく。八角藻井は舞台上で共鳴効果を生み出しているほか、｢八卦｣をも表し、魔除けの意味をもつと言われています。廟内には多数の古美術品や文物が保存されているので、ゆっくりと観賞してみましょう。