熱気溢れる大甲と白沙屯の媽祖巡礼
台湾の人々に最も慕われている神様と言えば、航海の女神である「媽祖」が挙げられます。旧暦3月23日の媽祖の誕生日に合わせ、台湾各地で生誕祭が催されます。中でも、台中・大甲にある鎮瀾宮と苗栗・白沙屯にある拱天宮では大規模な巡礼が催されます。これは媽祖の神輿とともに信者たちが各地の廟を練り歩くというものです。2020年は新型コロナウイルスの関係で延期され、6月中旬以降に行われることになりました。例年は、大甲の方は9日間で、走行距離はのべ340キロ、白沙屯の方は10日間で、走行距離はのべ400キロです。巡礼ルートは大甲媽祖は事前に決まっていますが、白沙屯媽祖は聖杯(赤い三日月型の道具)を用いて、神意を伺いながら決めていきます。日程は毎年異なりますが、2019年は珍しく大甲と白沙屯の巡礼が数時間の差でスタートし、話題となりました。巡礼は一部区間を参加するだけでも可能なので、ぜひ、その熱気に触れてみたいものです。