熱気溢れる大甲媽祖遶境(巡行)
媽祖信仰は台湾ではとても盛んに行われており、その存在は人々の暮らしに無くてはならないものとされています。媽祖は宋の時代に実在した女性で、「航海の女神」として崇められています。旧暦3月23日は媽祖の生誕日とされ、各地の廟で祭事が行われます。中でも、「媽祖遶境」と呼ばれる行事は、台中市大甲にある鎮瀾宮の神像が嘉義県新港にある奉天宮まで、沿路の廟や祠に立ち寄りながら、移動するというもの。媽祖の神像は神輿に乗せられて移動しますが、信徒たちはこれとともに徒歩で移動します。行程は8泊9日で、走行距離はのべ340キロにおよびます。巡礼ルートは事前に決まっていますが、時間についてはズレが生じるため、携帯電話のアプリが開発され、これで一行のいる場所が随時わかるようになっています。スケジュールは毎年異なり、2022年は4月9日から17日まで行なわれました。巡行は全区間参加しなくても問題はないので、それぞれの都合に合わせ、一部だけ参加するという信徒も多く見られます。ぜひ一度はその熱気に触れに出かけてみたいものです。