頼清徳総統、チェコ親台派議員団による表敬訪問受ける
頼清徳総統は12日午前、チェコ共和国下院における親台湾派議員グループのMarek Benda代表率いる代表団による表敬訪問を受けた。Benda議員は、親台湾派議員グループの代表を20年以上務めており、今回が12回目の台湾訪問となる。頼総統は、一行の台湾訪問を心から歓迎すると共に、Benda議員がチェコにおける台湾の良き友人で、長年に渡り両国関係深化に努め、二国間関係に大きな意義をもたらし、台湾への支持を示す行動に謝意を表した。以下は頼総統のあいさつ要旨。
民主主義と自由は台湾とチェコが共有する価値観で、双方は共に権威主義拡大という困難に直面している。今年は、チェコが独裁統治を覆して民主化を達成したビロード革命から35周年を迎えた。チェコが民主主義と自由の追求のため、共産主義と闘う姿勢は、台湾にとって大きな励みとなっている。チェコスロバキアに対する反体制運動(人権擁護運動)の「憲章77」の署名者でもある、Benda議員の父、Vaclav Benda氏の精神を受け継ぎ、全体主義に異を唱え、台湾の民主主義支持を表明していることに心からの敬意を表したい。
台湾とチェコはここ数年でますます緊密になり、チェコのMiloš Vystrčil上院議長、Markéta Pekarová Adamová下院議長が、中国からの圧力に屈することなく代表団を率いて台湾を訪問した。これは、チェコが双方の協力を拡大したいと考え、国際社会に対して台湾への強い支持を示している表れだ。
3月には蕭美琴副総統が次期副総統としてチェコを訪問、10月には蔡英文前総統が招きに応じて、チェコのフォーラム2000会議に出席して演説を行った。これらは、台湾とチェコの関係における重要なマイルストーンとなり、二国間で堅実に協力の強固な基盤を築いていることを示すものだ。
台湾とチェコは今後、半導体産業に加えて、ネットワークセキュリティ、文化など様々な分野において協力の余地がたくさんある。6月に、チェコセンター台北が設立されたことを大変うれしく思う。11月初めには、交流試合のために台湾を訪れた野球のチェコ代表と総統府で面会した。交流試合は2試合開催され、延べ3万5,000人を超える観客が訪れた。また、今回の代表団は、台湾までプラハからの直行便(2023年7月就航)に搭乗してやって来た。これらは両国の緊密な協力の成果だと言える。
改めて代表団に対して、台湾訪問の感謝を伝え、台湾への理解をさらに深め、引き続き両国間の協力機会を模索できるよう期待している。来年行われるチェコの下院選挙におけるメンバー全員の再選と訪問スケジュールを滞りなく終えるよう願っている。
一方、Benda議員は、「台北の国立故宮博物院とプラハの国立博物館は来年、大規模な展覧会を共同で開催する予定で、この協力が成功すると確信している。台湾とチェコには、半導体産業における協力の余地が非常に大きい。チェコの企業が半導体サプライチェーンに参入できるのは、チェコの企業と国民にとって、台湾とチェコが相互に有益な経済協力に転換できる非常に重要なことだ。台湾海峡の平和と安定は、台湾と中国だけの問題ではなく、さらに台湾の自由と安全だけの問題でもなく、東南アジア路線全体における交通の安全の問題でもあると考えている。それが中国による軍事的脅迫であっても、国連総会2758号決議の内容の曲解であっても『我々は断固として拒否する』」と強調した。
Taiwan Today:2024年11月13日
写真提供:中華民国総統府ニュースサイトより
チェコのMarek Benda議員議員(写真左)ら一行の表敬訪問を受けた頼清徳総統(同右)は、台湾とチェコが半導体産業、ネットワークセキュリティ、文化など様々な分野において協力の余地がたくさんあるとの期待を語った。