頼清徳総統、グアムを経由してパラオ共和国を訪問
米ハワイを経由してマーシャル諸島、ツバルを訪問した頼清徳総統は、米領グアムに立ち寄ってからパラオ共和国へ向かった。
グアム知事との朝食会
現地時間4日夜にグアム国際空港に到着した頼清徳総統は、翌5日朝(台湾との時差は1時間。グアムのほうが台湾より1時間進んでいる)、ルルデス・A・レオン・ゲレロ知事が主催する朝食会に招かれた。頼総統は、台湾とグアムの間では人的往来や医療協力が活発に行われていること、双方は同じく自由と民主主義の価値を共有し、同じオーストロネシア語族に属することなどを挙げ、これからも連携を強めてインド太平洋地域の民主主義、平和、繁栄を守り、住民の福祉を増進していきたいと述べた。
グアム議会を訪問
頼総統はその後、グアム議会を訪問した。議会入口ではテレーズ・M・テルラジェ議長(民主党)が出迎えた。テルラジェ議長はその後、議会で採択された台湾に友好的な決議の決議文を頼総統に手渡すとともに、中華民国の国旗とグアムの旗のデザインが施された木彫りの記念品を贈呈した。
2020年に台北駐グアム経済文化弁事処(中華民国領事館に相当)が再開設されて以来、グアム議会は4年連続で台湾に友好的な決議を可決し、気候変動に関する国際連合枠組条約(UNFCCC)や世界保健機関(WHO)年次総会(WHA)などへの台湾の参加を支持してきた。これを踏まえて頼総統は、「台湾とグアムは深くて強い絆で結ばれている。同じくオーストロネシア語族の文化を持ち、まるで家族のようだ。民主主義と自由、人権などの普遍的価値を享受し、志や道を同じくするパートナーでもある。台湾とグアムの議会、そしてグアムの人々は、議会で台湾に友好的な決議が可決されるたびに関係を強くし、台湾とグアムの各分野での協力を促進している。教育、交通、産業、経済、文化など、双方の関係はますます良くなるだろう」と述べた。
グアム在住の台湾人などと昼食
頼総統は5日正午、グアムの関係者やグアム在住の台湾人などとの昼食会に出席し、米国政府が頼総統の外遊に対して「安全、尊厳、快適、便利」な協力を提供してくれたことに感謝した。また、「台湾と米国は自由、民主主義、人権などの普遍的価値を共有しており、一致団結すれば克服できないことはない。米国を含む民主陣営と一緒になって台湾の安全を守り、地域の平和を維持し、そして世界に幸福をもたらしたい」などと述べた。
次の訪問先パラオへ
頼総統はグアムでの滞在を終えたあと、2時間余りのフライトを経て、次の訪問先であるパラオへ向かった。一行は5日午後(台湾との時差はなし)、パラオ国際空港に到着した。
空港では黎倩儀駐パラオ大使とパラオのグスタフ・アイタロー国務大臣が頼総統を出迎えた。その後、頼総統は大統領府へ向かい、スランゲル・ウィップス・ジュニア大統領と会談した。
パラオ国民議会で演説
頼総統は5日夜、パラオ国民議会(国会)で演説を行った。頼総統は、パラオの台湾への支持のおかげで、台湾は公衆衛生、気候変動、航空安全、越境犯罪の撲滅といった分野でより多くの貢献ができるとして感謝するとともに、今後もパラオと手を携えて前進し、ともに世界の民主主義、平和、繁栄のために貢献する姿を世界に示していきたいと述べた。
なお、今年は1994年10月1日にパラオが米国の統治から独立してから30年、中華民国台湾とパラオが外交関係を樹立して25年の節目となる。
Taiwan Today:2024年12月6日
写真提供:総統府
米ハワイを経由してマーシャル諸島、ツバルを訪問した頼清徳総統は、米領グアムに立ち寄ってからパラオ共和国へ向かった。写真は5日夜、パラオ国民議会で演説を行う頼清徳総統。