頼清徳総統の新年談話、2024年の栄光と2025年の展望語る
頼清徳総統は1日午前、総統府大礼堂で、「民主主義による国力強化と新たな世界情勢に向けて」をテーマに、2025年の「新年談話」を発表した。2024年を振り返り、2025年の展望について語った頼総統は、「台湾は現在、民主主義、科学技術、経済など様々な分野における実績が、国際社会で高い評価を得ている。新たな一年を迎え、台湾は一致団結して正しい方向に進み続けなければならない。台湾がしっかりと立ち上がり、大きく前進し、より輝かしい成果を生み出すことができるよう、中央政府、地方政府、党派を問わず、共に努めよう」との意気込みを述べた。以下は談話の要旨。
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・2024年を振り返って
台湾は、多くの困難に直面したが、栄光にも満ちていた。大規模な地震や台風に遭遇し、権威主義の脅威にもさらされた。
第3回WBSC世界野球プレミア12では、台湾が見事に優勝を果たした。パリオリンピックでは、バトミントン男子ダブルスの王齊麟選手・李洋選手ペアが金メダル、ボクシング女子57キロ級の林郁婷選手も台湾ボクシング界初の金メダルをそれぞれ獲得した。
16歳未満の中高生を対象とした第21回国際ジュニア科学オリンピックでは、台湾を代表して出場した生徒6人全員が、金メダルを獲得するという快挙を成し遂げた。
台湾の作家、楊双子さんの作品「台湾漫遊録(邦題:台湾漫遊鉄道のふたり)」の英訳版(訳者は金翎さん)が、米国で最高権威の一つとされる文学賞、全米図書賞の翻訳文学部門の大賞に選ばれ、台湾文学の実力が国際レベルだということを証明した。
年齢や分野を問わず、台湾の英雄たちは多くの国際大会・コンクールを制し、新記録を樹立した。卓越したパフォーマンスで台湾をアピールし、台湾の精神と文化を世界に知らしめ、すべての台湾の人々に誇りをもたらした。私たちは喜びも悲しみも、名誉も屈辱も分かち合い、一緒に泣き、笑い、「チーム台湾」という一つの家族となった。
・2025年の展望
世界は新たな局面を迎えている。昨年は70カ国以上で選挙が実施されたことから、新たな世論が生まれた。各国の政治情勢も転換期を迎え、世界情勢も激変している。台湾はそのような中、第一に、民主主義の道をしっかりと歩み続ける。
第二に、引き続き国力を向上し、台湾経済のレジリエンス、世界の民主主義国家によるサプライチェーンのレジリエンスを強化する。
第三に、今後も、バランスの取れた発展に向けて、世代間正義の基盤を構築し、すべての市民が経済発展の成果を分かち合えるようにする。
これらを胸に刻んで、着実にしっかりとさらなる前進を目指す。
民主主義、科学技術、経済など様々な分野における台湾の実績が国際社会で高く評価されているのは、台湾が正しい方向に発展していることを証明するものだ。
新たな年を迎え、さらに素晴らしい台湾のストーリーを世界に伝えたいと思う。幾度となく続く台湾の栄光で、世界中の台湾の人々に大きな喜びを届けよう。これからも共に精進し、自信と勇気を持って、新しい世界に向けて邁進していこう。
Taiwan Today:2025年1月2日
写真提供:中華民国総統府ニュースサイトより
新年談話を発表した頼総統は、「2025年もさらに素晴らしい台湾のストーリーを世界に伝えたい。これからも共に精進し、自信と勇気を持って、新しい世界に向けて邁進していこう」との意気込みを語った。