総統特使としてパラオ大統領就任式に出席の林佳龍外交部長、パラオとの友好深める
外交部の林佳龍部長(外相)は15日から18日まで、頼清徳総統の特使としてパラオ共和国を訪問し、ウィップス大統領とオイロー副大統領の就任式に出席した。林部長は18日夜、すべての日程を終えて帰国した。林部長はパラオで、パラオ政府が手配した公式イベントに出席したほか、大統領就任式に出席した各国の要人と交流をしたり、同行の産業視察団とともに現地を視察して商機を模索するなどして、台湾の政府が推進する「総合外交」及び「栄邦計画」(正式な外交関係にある国の繁栄につながる協力を提供するプロジェクト)といった外交政策を実践し、大きな成果を得た。
林部長は16日、まずはパラオ政府が手配した新大統領・副大統領の就任式典に出席した。また、いくつかの公式訪問をこなしたほか、台湾とパラオによるスポーツ・野球分野の交流に関する意向書の調印式に立ち会ったり、パラオ・スマート・ホスピタル計画のローンチセレモニー、ウィップス大統領主催の晩餐会などに出席した。
そのうちスポーツ・野球分野の交流に関する基本意向書には、教育部体育署(日本のスポーツ庁に相当)の劉世忠署長とパラオオリンピック委員会のフランク・キヨタ会長が双方の政府を代表して調印した。台湾側は林外交部長が、パラオ側はニライベラス・メトゥール人的資源・文化・観光・開発大臣が立ち会った。合意書には、パラオの野球チームのキャンプを台湾で受け入れ、双方の野球交流を促進することが盛り込まれた。
翌16日、林部長は台湾の産業視察団や大統領就任式に出席するために各国からやってきた特使や代表らとともに、パラオの観光資源に関する視察を行った。この視察ではウィップス大統領が自ら、台湾の訪問団員たちのためにパラオの観光産業の投資環境について説明し、台湾を重視する姿勢を示した。
ウィップス大統領やパラオ政府のもてなしに感謝するため、林部長は17日に晩餐会を主催し、ウィップス大統領、ギブソン・カナイ下院議長、グスタフ・アイタロー国務大臣などの政府要人や伝統的リーダー(部族の長など)を招いた。
林部長はこの晩餐会で、台湾が今後もパラオの発展支援に尽力し、パラオと密接に連携を図りながら、未来の経済発展のビジョンを描いていくことを改めて約束した。これに対してウィップス大統領は、林部長が産業視察団を率いてパラオを訪問し、パラオの経済発展支援に対する台湾のコミットメントを十分に示したことに感謝した上で、今後台湾とパラオが経済・貿易や投資協力において多様な発展を遂げることができるよう期待していると述べた。ウィップス大統領はさらに、1999年の国交樹立以来、台湾がパラオの発展を支援してきたことに感謝し、今後もパラオの新政権を率いて台湾との緊密な協力を続け、「共栄」の未来に向かって邁進していくことを再確認した。
この晩餐会ではまた、台湾とパラオの教育分野での協力を推進するため、台湾中部・台中市の私立明道高級中学(高校)からパラオの高校に対して遠隔教育設備の寄付が行われ、官民一体となって各分野でパラオとの協力を推進していこうとする台湾の積極的な姿勢が示された。
林部長は18日、台湾の産業視察団の団員とともに現地の観光産業を視察した。これらの日程を終えた林部長は、同日午後に帰国の途についた。アイタロー国務大臣がウィップス大統領の代理として空港で林部長の一行を見送った。
Taiwan Today:2025年1月20日
写真提供:外交部
パラオ共和国の大統領就任式に出席するため現地を訪れていた外交部の林佳龍部長(外相、左)は18日、すべての日程を終えて帰国した。16日には教育部体育署(日本のスポーツ庁に相当)の劉世忠署長(左から2人目)とパラオオリンピック委員会のフランク・キヨタ会長(右から2人目)が双方の政府を代表してスポーツ・野球分野の交流に関する基本意向書に調印した。右はパラオのニライベラス・メトゥール人的資源・文化・観光・開発大臣。