米国連邦議会上院の超党派議員が訪台、台湾の「国防特別予算」に強い関心
米国連邦議会上院外交委員会の民主党筆頭委員、ジーン・シャヒーン議員(Jeanne Shaheen, D-NH)と共和党のジョン・カーティス議員(John Curtis, R-UT)が率いる上院超党派議員団が30日と31日、台湾を訪れている。メンバーはほかに、上院の親台湾派議員連盟「台湾コーカス」の共同代表(共和党)であるトム・ティリス議員(Thom Tillis, R-NC)と民主党のジャッキー・ローゼン議員(Jacky Rosen, D-NV)。一行は、立法院(国会)での審議が難航している「国防特別予算」(2026年からの8年間で防衛費に総額1.25兆元を投入し、米国からの新型武器購入や、台湾の非対称戦力の大幅な強化、抑止力向上などに充てる)について、米国政府が高い関心を寄せていることを強調した。
頼清徳総統は30日午前、総統府で一行の表敬訪問を受けた。頼総統は、4名の上院議員がこの重要な時期に行動をもって台湾への揺るぎない支持を示したことに感謝し、台米関係の盤石な友情を体現するものだと述べた。また、米国議会の与野党議員が個別に、あるいは団体行動によって台湾の「国防特別予算」を支持し、立法院での審議の過程に関心を寄せていることを歓迎した。頼総統は、関連法案は厳格な検証に耐え、6割を超える世論の支持を得ているにもかかわらず、政治的要因により審議が遅れていると指摘。「立法院は党派を超えてこれを支持し、国際社会、とりわけ長年台湾を支持してきた米国政府や議会に対し、台湾が脅威を恐れず、自衛力の強化を継続する決意を持つことを示して欲しい」と呼びかけた。
シャヒーン上院議員は、台湾が防衛力とレジリエンス強化のためにさまざまな措置を講じていることを評価し、これらは抑止力の維持に極めて重要であると述べた。そして、自分は安全保障協力に加え、経済・貿易および人的交流の深化も重視しており、これらはいずれも台米パートナーシップ構築の重要な基盤になると強調した。シャヒーン上院議員は、とりわけ台米の経済関係は双方にとって共通の繁栄の基盤であり、安定した二国間貿易は米国家庭の生活コストの低減に寄与すると同時に、米国の労働者も台湾企業による全米での数百億ドル規模の投資の恩恵を受けていると述べ、「強固な二国間関係は双方の国民の利益にかなうものであり、今後も台米パートナーシップをさらに深化させていきたい」と期待を寄せた。
また、カーティス上院議員は若い頃、台湾に3年間住んでいた経験に触れ、現在の台湾は民主主義の発展、世界に誇るテクノロジー、そして国際安全保障における重要な拠点となっていると述べた。カーティス上院議員はまた、自由、民主主義、資本主義を受け入れることで台湾が遂げた進歩の過程を目の当たりにしてきたとし、1979年に暮らしていたときはまだ戒厳令下にあった台湾が、先週、総統直接選挙の導入から30年を迎えたことを感慨深く振り返った。
カーティス上院議員はさらに、台湾の安定と安全は米国にとって極めて重要であり、台米関係は一層緊密になっていると指摘。台湾は国防、社会全体の防衛レジリエンス、エネルギー安全保障の分野で実質的な進展を遂げており、特に過去1年間でそれが顕著に表れていると評価した。カーティス上院議員は、「ワシントンは台湾がこれらの課題を重視していることに注目している。台湾の政府が『国防特別予算』を推進するために努力していることも、ワシントンでは広く関心が寄せられ、そして支持を集めている」と伝えた。1979年の「台湾関係法」成立以来、米国連邦議会は台米関係の推進で主導的役割を果たしてきており、「今回の訪問も、その揺るぎない支持を改めて示すもだ」と伝えた。
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一行はその後、総統府のエントランスホールで簡単な記者会見を開き、メディアの質問に答えるなどした。カーティス上院議員はその中でも、台湾の「国防特別予算」を支持していると明言。「遠くワシントンD.C.にいる同僚たちもこの問題を注視している」と述べ、その重要性を強調した。ティリス上院議員も、なぜ台湾の「国防特別予算」を支持することが重要なのかについて説明した。ティリス上院議員は、過去10~20年にわたり、米国の一部の同盟国やNATO加盟国が共同防衛から他の重要分野へ重点を移した結果、自国の防衛を軽視し、防衛力が脆弱になってしまったと指摘。NATOの国防予算には20年間で2兆ドルもの不足が生じており、これがロシアのプーチン大統領がウクライナ侵攻に踏み切った要因の一つである可能性があると述べた。ティリス上院議員はその上で、台湾は数十年にわたり自由を謳歌してきたが、一方で、防衛と平和は力によってのみもたらされ、その力は台湾の人々を支援する外部からの行動と、台湾自身が安全と主権を守り続けようとする努力から生まれることを忘れてはならないと釘を刺した。
ローゼン上院議員も、インド太平洋地域の不確実性が高まる中、台米パートナーシップはこれまで以上に重要になっていると強調。米国は引き続き台湾海峡の平和と安定の維持に尽力し、台湾の自衛能力を確保していくが、同時に、安定維持には抑止力が不可欠であり、台湾自身も自衛能力への投資を継続する必要があると訴えた。
Taiwan Today:2026年3月31日
写真提供:総統府
米国連邦議会上院外交委員会の民主党筆頭委員、ジーン・シャヒーン議員、共和党のジョン・カーティス議員、共和党のトム・ティリス議員、民主党のジャッキー・ローゼン議員が台湾を訪問。一行は、立法院(国会)での審議が難航している「国防特別予算」について、米国政府が高い関心を寄せていることを強調した。
