総統府、頼清徳総統のエスワティニ外遊延期を発表
総統府は21日、翌22日から予定していた頼清徳総統のエスワティニ外遊に関して記者会見を開き、日程の延期を発表した。記者会見には総統府の潘孟安秘書長、国家安全会議の呉釗燮秘書長、外交部の呉志中政務次長(副大臣)が出席した。
中華民国(台湾)は1968年にアフリカ南部に位置するエスワティニ王国(旧スワジランド)と外交関係を結んだ。アフリカで唯一、中華民国(台湾)と外交関係を持つ国である。頼清徳総統は当初、今月22日に台湾を出発してエスワティニへ向かい、国王ムスワティ3世の即位40周年と、ムスワティ3世の58歳の誕生日を祝う大規模な行事に出席する予定だった。しかし、専用機の航路上にあるセーシェル共和国、モーリシャス共和国、マダガスカル共和国の3か国が中国の圧力を受け、上空の飛行許可を突然撤回した。台湾の国家安全チームは慎重に検討した結果、国家元首および訪問団、ならびに飛行の安全を考慮し、外遊日程の延期を決めた。なお、エスワティニ王国で開催される式典には総統の特使を派遣する。
総統府によると、中国当局がこれらの国々に対し、経済的威圧を含む強い圧力をかけたことが背景にある。総統府は21日に声明を発表し、「脅迫的手段によって第三国に主権的判断の変更を迫る行為は国際的に見ても極めて異例のことであり、飛行の安全に影響を及ぼすだけでなく、国際的な規範や慣例にも違反する。また、他国の内政に対する公然たる干渉であり、地域の現状を損ない、台湾の人々の感情を傷つけるものである」として、北京当局の粗暴な行為を強く非難した。
また、中華民国(台湾)外交部は22日に発表したプレスリリースを通して、セーシェルとマダガスカルが台湾の専用機に対する飛行許可を突如撤回した理由について、それぞれ「台湾の主権を承認しない」、「一つの中国の原則を遵守する」ためであると対外的に説明していることを明らかにした上で、「こうした説明は、中国が今回の件を裏で操っている首謀者であることを十分に証明している」として、中国が政治的圧力によって民間航空の正常な運用に露骨に干渉し、飛行情報区(FIR)を政治化・武器化していることに対し、「最も厳しい非難」を表明するとした。
外交部は同時に、セーシェルおよびマダガスカルが中国に追随して歪曲した言説を広め、国際的な一般慣例や飛行の安全に反する行為に及んだことについても厳重に抗議した上で、「中華民国台湾は主権独立の民主国家であり、中華人民共和国とは互いに隷属しない。台湾の主権的地位を貶めようとするいかなる言論も、国際社会が認識する台湾海峡の客観的現状を変えることはできない」と訴えた。
また、総統府及び外交部はいずれも、エスワティニ王国を含め、外交交渉の過程で台湾を支援してくれた国々に感謝するとともに、「今後も近い理念を持つ国々との協力を深め、民主主義の価値を守りつつ、実務的かつ着実に国際社会への参与を拡大させていきたい。外部からの圧力があったからといって、台湾が世界へ向けて踏み出し、世界を台湾に取り込むという決意が揺らぐことはない」と強調している。
Taiwan Today:2026年4月22日
写真提供:総統府
総統府は21日、翌22日から予定していた頼清徳総統のエスワティニ外遊に関して記者会見を開き、日程の延期を発表した。専用機の航路上にあるセーシェル共和国、モーリシャス共和国、マダガスカル共和国の3か国が中国の圧力を受け、上空の飛行許可を突然撤回したのが理由。エスワティニ王国で開催される式典には総統の特使を派遣する。写真は総統府の潘孟安秘書長。
