
東京羽田空港から台北松山空港への第一便が出発
台北市中心部に近い台北松山空港と東京都心部に近い東京羽田空港を結ぶ航空路線の定期便が10月31日に正式に就航し、羽田空港では各航空会社による就航記念セレモニーが行われた。
羽田空港から台北松山空港への第一便は午前7時発の中華航空(チャイナエアライン)のCI223便で、羽田空港国際線ターミナルの搭乗口前で同日午前6時から「中華航空 羽田―松山線 就航記念セレモニー」が行われた。
中華航空は1967年に松山―羽田に就航。桃園国際空港(旧・中正国際空港)が1979年に開港後、台湾の国際線が桃園空港に移り、桃園―羽田へと路線変更され、その後も中華航空は羽田空港に乗り入れていたが、2002年に成田空港に移転し、今回は8年ぶりの羽田乗り入れとなった。
孫洪祥・中華航空社長は「1967年以来43年間、中華航空は台湾と日本の架け橋となってきた。羽田では35年間お客様と時間を共にしてきた。成田に比べて羽田は(東京中心部までの時間が)約一時間節約でき、松山空港は台北市の中心部にあり、まさにこの路線は黄金路線といえる」とあいさつし、台日間の関係強化に期待を示した。
続いてあいさつした台北駐日経済文化代表処の馮寄台・駐日代表は、「私が3年前に馬英九総統の選挙に国際顧問として参加した際に、馬総統が掲げたマニフェストの一つが台北松山と東京羽田を結ぶ直行便であり、私が今日ここで、台湾の駐日代表として実現の日を迎えることは、個人的にも格別な思いがある」と語り、松山―羽田線の就航でより一層台日関係が緊密となるよう期待を示した。
このあと中華航空の孫洪祥社長、馮寄台・駐日代表、畠中篤・交流協会理事長、倉富隆・東京国際空港長、東京国際空港ターミナル株式会社の霜田明彦社長、大西賢・日本航空社長、樺山卓司・東京都議会訪台団団長らにより、テープカットが行われた。テープカットのあと、横浜中華学院校友会による獅子舞が披露され、祝賀ムードを盛り上げた。
中華航空の羽田発台北松山行き第一便には、東京都議会議員26名および日台体育文化推進協会の松本彧彦・理事長らが搭乗して台湾へ向かったほか、中華航空東京支店による企画「初乗りで日帰りパッとシュッと台湾トリップキャンペーン」として「羽田さん」および「松山さん」12名が同便で台湾に招待され、台湾日帰り旅行を楽しんだ。
次に、午前8時10分発台北松山行き日本航空JL31便の就航記念セレモニーおよびテープカットが行われた。このなかで日本航空の大西社長は、「羽田松山線は長い歴史があり、日本航空は1959年7月に日本と台湾を結ぶ最初の路線として羽田から台北松山空港への運航を開始し、それから約15年間運航してきたので、厳密に言えば、今回は初就航ではなく、36年ぶりの再就航となる」とあいさつし、同路線を通じた台湾と日本の経済・文化・観光などの緊密化への貢献に期待を示した。同便にはテープカットに参加した古川禎久・衆議院議員ほか自民党青年局の国会議員らが搭乗した。
そのあと、全日本空輸NH185便台北松山行きが午前9時40分に出発し、安倍晋三・元首相が同機で台湾へ向かった。
続いて、午前10時45分発のエバー航空BR189便台北松山行き出発前に、鄭光遠・エバー航空社長、馮寄台・駐日代表、猪瀬直樹・東京副知事らが出席し、就航記念セレモニーおよびテープカットが行われた。同便には猪瀬副知事および大江康弘・参議院議員ほか日華議員懇談会メンバーの国会議員らが搭乗し、台湾へ向かった。
このあと台北松山空港からの第一便となる郝龍斌・台北市長らを乗せたエバー航空BR192便が午前11時10分頃に羽田空港に到着した。
このほか同日夕、成田空港では台湾南部の高雄を結ぶ中華航空の直航便が就航し、午後6時15分頃に高雄からの第一便である中華航空CI102便が到着。魏幸雄・中華航空会長、林昆山・高雄市政府観光局長らが同便で来日した。成田空港では就航記念セレモニーおよびテープカットが行われ、午後7時35分に中華航空CI103便が高雄へ出発した。
《2010年11月1日》