台湾留学生会のメンバーらが、日本の国会議員と懇談

　東京地区で学ぶ台湾からの留学生たちにより組織されている「中華民国留日東京同学会（以下、留日東京同学会）」は、「一般社団法人　亜東親善協会（以下、亜東親善協会）」と共に、１２月４日、千代田区永田町にある参議院議員会館の会議室で、日本の国会議員との懇談会を開催した。この日の懇談会には、留日東京同学会から１８名のメンバーが参加し、亜東親善協会会員の国会議員および同協会の各役員らが出席した。

　懇談会は、亜東親善協会の業務執行理事である並木正芳・元衆議院議員の司会で進められ、出席した岸信夫・衆議院議員はあいさつの中で、「日台関係は、先輩たちが営々と築き上げてきたものであり、この関係を次の世代につないでいかなければならない。皆さんは日本にいる間に、文化など日本について多くのことを吸収し、日台関係のさらなる発展のために、大いに努力してほしい」と述べた。また、留学生からの「台湾の留学生に対し、どのような期待をしているか」という質問に対しても「特に地方を回り、色々なところを見て、時間があればそこで交流もして来てほしい。皆さんこそが、これからの日台関係を築いていく力だ」と強調した。

　鈴木義弘・衆議院議員は、「皆さんには、日台の交流をさらに深め、双方の良い面を吸収し、上手に融合させ、新しいものを作る原動力となってほしい」とあいさつした。台湾の留学生に対する期待についても、日本で様々な人たちとの交流を通して、双方の国の人たちのそれぞれの感性が、なぜその国の中で醸成されてきたかといった、物の見方を培ってほしいことなどを挙げた。

　玉城デニー・衆議院議員は、あいさつの中で、出身地である沖縄が台湾と同じような風俗習慣が多くあることなどを紹介し、さらに「自国の歴史を含め、周辺各国の文化の歴史や民族の歴史を日本の学生たちと、大いに話し合ってほしい」と述べた。

　このほかには、日本の外国人労働者受け入れについてや、国会議決に関連した質問などが出された。懇談会の後、留日東京同学会のメンバーたちは、国会議事堂内の見学を行い、初めて国会議事堂を訪れた留学生の多くは、興味深く衆議院の議場などを見て回った。

　この日、留日東京同学会と共同主催した「亜東親善協会」は、日本とアジア諸国との経済、文化の提携および交流を通じ、友好親善の増進を図ることを目的に活動している団体であり、この日の活動は、同協会の「社会見学会・研修会」の一環として行われたものであり、これまでも毎年、留日東京同学会と同様の活動を行っている。

«２０１３年１２月５日»