中山科学研究院、空軍練習機を自主開発・製造

　国防部（日本の防衛省に相当）は7日、国家中山科学研究院（中科院）航空研究所で「新型高等練習機製造協議書および協力覚書締結の式典」を行った。これは、戦闘機の自主開発・製造の開始であり、中科院は66機を製造する計画だ。

　一方、航空機製造の漢翔航空工業も中科院と戦略的提携意向書を締結した。漢翔航空工業によると、この意向書で締結した項目には、空軍の新型高等練習機の自主開発・製造、空軍の次世代戦闘機の開発・製造、国産戦闘機 IDF（経国号）の性能向上、無人戦闘機開発計画（UCAS）などが含まれている。

　新型高等練習機は、契約始動後、2019年に完成、2020年に初飛行を行う予定。その後、量産に乗り出し、徐々に生産能力を高め、2026年には納入を完了する計画だ。シームレスな対応で高等練習機のモデルチェンジ完成を目指す。

　覚書の締結式典では、中科院が多項目に渡った研究の成果を展示した。これらには、最新型のレーダー「アクティブ電子走査アレイ（AESA）」も含まれた。AESAレーダーは戦闘機の機種によってモジュールの調整をすることができ、飛行中に空中から空中、空中から地上へと、用途を調整することができるほか、電子戦をサポートすることもできる。

　AESAレーダーは、次世代の戦闘機の装備だ。改修時にAN/APG-83型AESAレーダーが装備された中華民国空軍のF-16A/B型戦闘機は、探知、追尾を同時に行うことができるほか、複数の目標を確認、特定、ロックする機能も持つ。

Taiwan Today：２０１７年２月８日

写真提供：中央社
　国家中山科学研究院が展示した最新型のレーダー「アクティブ電子走査アレイ（AESA）」。