Central Banking Publicationsは1990年設立。英ロンドン、米ニューヨーク、香港の3か所にオフィスを持ち、中央銀行と関係のある金融政策や金融市場の分析や、中央銀行専門誌『セントラル・バンキング(Central Banking Journal)』の出版を主要な業務としている。
生涯功労賞の選出には、(1)Pioneering work(先駆的な活動)、(2)Reshaping the central banking landscape(中央銀行の状況改善)、(3)Outstanding public service(卓越した公共サービス)の主に3つの基準を用いている。
Central Banking Publicationsの編集チームが候補者を選出した上で、Editorial Advisory Board(編集諮問委員会)の関連委員が構成する専門の委員会(Awards Committee)に送り、受賞者を決める。編集諮問委員会の委員25名には、ノーベル経済学賞を受賞した米国の経済学者ロバート・シラー氏やカナダの経済学者ロバート・マンデル氏のほか、チャールズ・グッドハート氏やケネス・ロゴフ氏など著名な経済学者12名、それに主要諸国の中央銀行の総裁経験者11名が含まれている。
Central Banking Publicationsの「生涯功労賞」はこれまでに、米国第12代連邦準備制度理事会(FRB)議長を務めたポール・ボルカー氏、フランス中央銀行の総裁を務めたジャック・ドラロジエール氏、マレーシア中央銀行の総裁を務めたゼティ・アクタル・アジズ氏、米FRB副議長を務めたドナルド・コーン氏の4名のみが受賞している。
彭淮南総裁はこのほか、金融専門誌『ザ・バンカー(The Banker)』から2018年「アジア太平洋地区最高の中央銀行総裁(Best central banker governor - Asia)」にも選出されている。『ザ・バンカー』は1926年創刊。英フィナンシャル・タイムズ・グループが発行している。