外交部、リトアニアに代表機関「台湾駐リトアニア代表処」開設へ

　中華民国（台湾）は、中東欧諸国、とりわけバルト海諸国との実質的な関係を開拓するため、各分野での協力・交流を強化している。こうした中、台湾とリトアニア共和国の政府は、リトアニアの首都ヴィリニュスに台湾の代表機関「台湾駐リトアニア代表処（The Taiwanese Representative Office in Lithuania）」を開設することで一致した。現在関連の準備作業を進めている。以下は外交部（日本の外務省に相当）が20日に発表したニュースリリースの概要。

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　リトアニア共和国はヨーロッパの北東に位置し、西はバルト海に面している。国土面積は約65,300平方キロメートルで、台湾の1.8倍に相当する。人口は約280万人。経済協力開発機構（OECD）に加盟しており、同時にEU（欧州連合）、北大西洋条約機構（NATO）の加盟国でもある。工業が発展しており、レーザーやバイオテクノロジーなどの産業で世界的に知られる。台湾とリトアニアは今後、経済・貿易、産業、科学技術などの分野で互いにメリットのある協力関係を展開する。リトアニア政府は最近繰り返し説明しているように、今秋にも台湾に代表機関を開設し、アジア太平洋市場の開拓の足掛かりとすることを計画している。これにより両国の友好関係は一層深まると信じている。

　リトアニアは長く民主主義、自由、人権という普遍的価値を守ってきた。台湾とは、近い理念を持つ友好的パートナーである。例えばリトアニアは2年連続で、国会議員の過半数による連名書簡を発出し、WHO事務局長に対して台湾のWHO年次総会参加を認めるよう訴えている。また、最近では台湾に新型コロナウイルスワクチン2万回分を無償提供することを発表し、台湾への強い友好的立場を示した。台湾とリトアニアはいずれも、自由、民主主義体制を守る最前線に位置している。両国の国民はこれからも手を携え、ともに努力し、世界の平和・安定・繁栄のために貢献していきたいと考えている。

　今回、わが国がリトアニアに代表機関を開設することは、2003年のスロバキアでの開設以来、欧州では18年ぶりのこととなる。台湾が欧州各国との実質的な関係を開拓、強化しようとする決意の表れであり、長年の成果が実を結んだものとも言え、その意義は非常に大きい。

Taiwan Today：２０２１年７月２１日

写真提供：蔡英文総統フェイスブックより
　中華民国（台湾）外交部は20日、中東欧のリトアニア共和国の首都ヴィリニュスに台湾の代表機関「台湾駐リトアニア代表処」を開設すると発表した。蔡英文総統も同日、フェイスブックを更新し、これを「外交上の重大な進展」として喜んだ。