「台日友情イラスト展」、最後は台南市で開催

　日本の対台湾窓口機関である日本台湾交流協会が日本の漫画家から募ったメッセージ入り色紙を展示する「台日友情always here now in tainan日本漫画家感謝簽名板」が、台湾南部・台南市の文創plus台南創意中心（元愛国婦人館）で始まった。2011年に発生した東日本大震災で台湾から多大な支援を受けたことに感謝するために実施する巡回展で、台南市はその最後となる。

　この展示には、『島耕作』シリーズで知られる弘兼憲史さん、『はじめの一歩』の森川ジョージさん、『シティーハンター』の北条司さんなど、台湾でも名の知られた日本の漫画家100人が、直筆の色紙を寄せている。

　台南市での展示は11日に始また。同日午前には台南市の黄偉哲市長と日本台湾交流協会高雄事務所（台湾における日本総領事館に相当）の小野一彦所長が訪れて展示を参観した。黄市長は、日本台湾交流協会高雄事務所の加藤英次前所長と現任の小野一彦所長の協力により、昨年始まった台湾巡回展の有終の美を台南で飾ることができたことに感謝した。また、台南の会場となった文創plus台南創意中心は日本統治時代に建てられた愛国婦人館の建物を使用したもので、台湾と日本の深い絆を象徴するものだと述べた。

　台南市は、日本との交流に力を入れていることでも知られる。新型コロナウイルスの感染拡大が始まった当初、台南市は直ちに日本の各友好都市に医療物資を寄付した。その後、日本政府から台湾に対して新型コロナウイルスワクチン420万回分の無償供与が行われた。黄市長は、「最近台湾と日本では地震が頻発しているが、どちらで地震が発生しても、お互いすぐに相手を思いやる関係が続いている」として、こうした堅い友情はこれからも続くだろうと述べた。

　今年2月に着任した日本台湾交流協会高雄事務所の小野一彦所長は、巡回展の台南での開催に当たって台南市から多大な支援を受けたことに感謝した上で、「自分の在任中は台南市と緊密に連携を取り合い、台湾と日本の友好関係をさらに発展させていきたい」と意気込みを語った。

Taiwan Today：２０２２年４月１２日

写真提供：台南市サイトより
　日本の漫画家から募ったメッセージ入り色紙を展示する「台日友情always here now in tainan日本漫画家感謝簽名板」が台湾南部・台南市で始まった。写真左は台南市の黄偉哲市長、右は日本台湾交流協会高雄事務所の小野一彦所長。