タイワニーズ・アニメが大集合 日本で台湾のアニメの魅力を一挙に紹介
李世丙・駐日副代表(右3)、王淑芳・台湾文化センター長(右2)、市井三衛・映像産業振興機構専務理事(左3)
台北駐日経済文化代表処台湾文化センターで4月20日、「タイワニーズ・アニメーション~最新台湾アニメ展示会~」のオープニング内覧会が開催された。同内覧会に出席した李世丙・駐日副代表は、「アニメ大国の日本で最新台湾オリジナルアニメを一挙に9作品も紹介することは大変貴重な機会だ」と挨拶した。また、自身も台湾と日本のアニメファンで、こんなにたくさんの台湾オリジナルアニメ作品の展示を見て親しみが湧いたと述べ、日本のアニメ産業界にタイワニーズ・アニメーションの魅力を知ってもらい、これらのソフトパワーを通して日本の人々の台湾に対する理解がより一層深まることを期待した。
台湾文化センターでは、近年日本に向けて台湾アニメ文化を積極的にPRしており、この2年間、台湾漫画展の開催後に『用九商店』(原題:用九柑仔店)をはじめとする多くの台湾オリジナル漫画のライセンスを日本に販売できたことから、今年は台湾動漫画推広協会(Taiwan Animation and Comic Promoting Association)と協力し、東京・虎ノ門の台湾文化センターを会場に同展を開催することとなった。
同展のオープニング内覧会には、李世丙・駐日副代表、王淑芳・台湾文化センター長、日本の映像産業振興機構(VIPO)の市井三衛・専務理事、「東京アニメアワードフェスティバル」フェスティバルディレクターの竹内孝次氏、「日本動画協会」事業・海外担当プロデューサーの黒田千智氏、MCIPホールディングスの清水英明社長、日本学芸振興会の村松誠理事らコンテンツ業界の関係者らが出席した。また、『九藏喵窩(じょうざんみゃおうお)・猫王国編』のキャラクター・九藏(じょうざん)も登場し、会場を盛り上げた。
同展キュレーターの張永昌監督は新型コロナウイルスの影響で来日できないため、ビデオメッセージを寄せた。このなかで、同展はここ一年間の中堅世代の監督によるアニメーション作品を主軸に、優れた台湾オリジナル・アニメーションの長編およびテレビ向けシリーズ作品を選んだ。これらの作品からは、台湾の商業アニメーションの技巧が日本のアニメーションの文法と米国アニメーションの表現力を融合させた独自性が見てとれる。また、日本のアニメーション業界に向けて台湾の商業アニメーションが誇る技術力と年齢を問わず楽しめる親和性の高いコンテンツを紹介することを通して、同展が台日両国のアニメーション産業の交流・協力の契機となることを願っていると述べた。
今回同展では、台湾漫画史に残る名作とも言われる『諸葛四郎』を改編した、さまざまな年齢層の記憶を呼び起こす『諸葛四郎-英雄の英雄』(諸葛四郎-英雄的英雄)、公共テレビ(公視)の子ども向け長寿番組である『フルーティー・アイスクリーム』(水果冰淇淋)の中のフルーティーおばあちゃんとモンスターたちが登場する『モンスターフルーツアカデミー-フルーティーおばあちゃんの大きな秘密』(妖果小學-水果奶奶的大秘密)など、2022年初めに台湾で公開された長編アニメーションが2作品を紹介するほか、シリーズ物の短編作品として、『九藏喵窩(じょうざんみゃおうお)・猫王国編』(九藏喵窩-貓王國篇)、『2049+再生の声』(2049+絕處逢聲)、『未来宅急便』(未來宅急便)、『マイ・リトルボーイ』(小兒子)、『ヤンシャオメイ算数悪魔との戦い』(閻小妹大戰數學魔)、『熊星人-ガイアエネルギー遺跡の謎』(熊星人-勇闖蓋亞星)、『ジャングルキング・私のパパ』(我的泰山爸爸)の7作品を紹介する。
本展の会期は4月21日から6月30日まで。台湾文化センターでは台湾商業アニメーションの魅力を実際に体験していただくため、会期中に計4回の上映会を開催し、長編2作品と短編7作品をそれぞれ1回上映する。また、展示会場では各作品の予告編の上映、展示作品の周辺グッズ、PRグッズなども紹介し、台湾商業アニメーションの多様性豊かな活力を感じることができる。
《2022年4月22日》