【台湾の舞台芸術】愛知万博で会いましょう！①

　２００５年３月２５日から開幕した愛・地球博（愛知万博）。会期（９月２５日まで）中の来場者数は１５００万人と見込まれ、２１世紀初の大型国際博覧会として注目を集めている。台湾からも、６月と７月に五つの芸術団体がパフォーマンスを披露する。それぞれに特色を持ち、台湾国内をはじめ海外公演でも好評を博す台湾の舞台芸術に、これを機にぜひ触れてみたい。

■ 蘭陽舞踏団

　愛知万博で最初に登場するのは、伝統舞踊に新たな生命を吹き込んだ「蘭陽舞踏団」。同舞踏団は１９６６年、イタリア人のミッコリン神父により、青少年の教育活動の一環として宜蘭に創設された。

　「生活が芸術を創造し、芸術が生活を豊かにする」。幼い頃から中華文化をこよなく愛したというミッコリン氏は、台湾には多元的文化があり、豊かな芸術の素材があることに注目。以来同舞踏団は、伝統民族舞踊をベースにクラシックバレエなどを取り入れ、先住民族舞踊や民間神話を題材にした舞踊作品に取り組んできた。

　１９７４年には、台湾の芸術団体として初めてイタリア公演をおこない、世界で初めて、バチカンのローマ法王の前で舞台を披露した。欧米、アジア、アフリカなど世界各地で一千以上の舞台を踏み、日本でも１９８４年に東京公演、９６年と９９年には兵庫県淡路島でも公演している。

　また、１９９１年からユネスコの所属組織であるＣＩＯＦＦ（国際民族芸能組織委員会）のオブザーバー会員となり、台湾国内各地で国際芸術フェア開催に取り組み、舞台出演している。

　蘭陽舞踏団のメンバーはおもに９～１８歳の中高校生。団員たちは学業のかたわら、バレエやモダンダンス、カンフー、即興創作舞踊などの訓練に励んでいる。世界の舞台で成長し続ける新しい伝統舞踊に、乞うご期待だ。

　～愛・地球博での公演～
　日時：　２００５年６月２０日（月）　１２：００～１４：００
　場所：　長久手会場　愛・地球広場