頼総統がリマでのAPEC首脳会議への出発控えた代表団の記者会見に出席

　今年のAPEC（アジア太平洋経済協力）首脳会議（APEC Economic Leaders' Meeting, AELM）は11月15日から16日までペルーのリマで開かれる。頼清徳総統は7日午前、出発を控えた代表団の記者会見に出席、総統府資政（最高顧問に相当）の林信義氏が頼総統の要請に応じ、首脳代表として同会議に参加してくれることに感謝すると共に、同会議では「三つの主張」を伝えるよう指示した。「三つの主張」とは、「台湾は国際社会に積極的に貢献すること」、「台湾はより公平で包摂的な国際貿易秩序を支持すること」、そして「台湾は他の経済体とのデジタル貿易の発展を促す用意があること」。

　頼総統は林氏について、官民にまたがるキャリアを重ね、業界での経歴も充実していると指摘、経済部長（＝経済産業大臣）、行政院の副院長（＝副首相）兼経済建設委員会主任委員（＝大臣）などの要職を歴任するなど、実務経験と高度な専門能力を兼ね備えているほか、現在も総統府資政、行政院経済発展委員会顧問、台杉投資管理顧問公司（Taiwania Capital）の董事長（＝会長）として、その専門能力を用いて国に貢献していると説明した。

　頼総統はまた、林氏が2000年と2001年にAPEC閣僚会議（AMM）に出席したこと、2005年には首脳代表として代表団を率いて韓国でのAPEC首脳会議に参加してしっかりと任務を果たしたことを指摘、その専門能力と豊富な経歴、APEC関連の会議に参加した経験を以って林氏はまちがいなく、APECの他の経済体に台湾の声と視点を正確に伝えてくれるだろうと期待した。

　頼総統は、APECはアジア太平洋地域における経済貿易面での多角的な協力を議論する最も大切なプラットフォームで、その目的は対話と協議を通じて地域内の経済統合と成長、発展を促すことだと強調。その上で、今回代表団が機会を逃さず、他の経済体の代表らと交流し、台湾はほかの経済体とのデジタル貿易の促進、そして関連の協力を強く望んでいることを示してくるよう求めた。

Taiwan Today：２０２４年１１月８日

写真提供：総統府サイトより
　ペルー・リマでのAPEC首脳会議への出発を控えた代表団の記者会見に頼清徳総統（左）が出席し、会議では台湾の「三つの主張」を他の経済体の代表たちに伝えてくるよう指示した。右は今回の会議に首脳代表として参加する林信義氏。