福岡ドームにて行われた台湾プロ野球連盟CPBL対日本代表による壮行試合の観戦感想:
2017年2月28日及び3月1日に福岡ドームで行なわれた台湾プロ野球連盟CPBL対日本代表(侍JAPAN)のWBC壮行試合、わたしは来賓として二試合とも観戦しました。三つのポイントに分けて感想を述べたいと思います。
一つ目は、国旗に対する尊重と敬愛の意。二つ目は、台湾におけるドーム(球場)の早急な建設の必要性。三つ目は、団結は最大の実力を発揮できる事。
- 国旗に対する尊重と敬愛の意
二試合とも、多くの福岡在住の華僑と留学生が“青天白日満地紅旗”(青天のような青に白の太陽の模様、紅色を主とする中華民国の国旗)を振って応援し、その様子はまるで大海で堂々となびく旗の様でした。応援団の賑やか激励とともに私達の愛国心は、最高潮に達しました。近年において、福岡ヤフオクドーム内に、多くの青天白日満地紅を目にする機会は大変貴重です。多くの日本の方も驚いていました。現在、台湾と日本は国交がない為、中華民国の国旗が日本の公の場で見る機会は多くありません。そのような状況の下、私は、改めて我国の国旗に対する尊重と敬愛の意を実感しました。離れた故郷を思い起こし、国旗に寄せる想いは、さらに敬意と貴く思う感情になりました。
- 台湾におけるドーム(球場)の早急な建設の必要性
私は、台湾プロ野球呉志揚会長の福岡ヤフオクドームの設備視察に同行しました。会場の設備や設計は、女性・幼児や身障者など各年齢層の利用者に対応でき、先進の設備で、運営する企業の経営理念は、人間的で、野球試合が市民の生活の一部分となるようなものです。福岡ヤフオクドームは福岡県民の精神と文化の象徴であり、それはただの民衆の娯楽施設というだけではなく、彼らの誇りとする文化の城とも表す事ができます。老若男女問わず、みなが集い、あるいは家族全員で、ドームで行われる野球の試合を観賞しています。あの幸福感漂う喜びの笑顔や軽やかな足取りを見て、羨ましいと感じました。一方、台北ドームはまだ論争最中であり、完成は当初の予定より大幅に遅れています。政治の問題で、市民がスポーツを娯楽として楽しむ権利を奪い事になります。台湾人の皆さん、いつになったら、この幸せな卵が孵化するように、私達のドームを完成させることができるのでしょうか。
- 団結が最大の実力を発揮させる
先日の福岡の壮行試合は、中華野球協会(アマチュアリーグ)と中華プロ野球連盟、二つの異なる組織が台湾の代表として一つの強いチームを結成しました。一方同日2月28日に神戸にて、わが国のWBC試合の台湾代表チームである中華台北(チャイニーズタイペイ)は、0-6で新日鉄住金広畑に敗れました。当日観戦した私にも理由は分からないのですが、WBC代表ではないCBPLチーム(台北選抜)が8-5で、日本WBC代表チームに勝ったのです。日本サイドは、王柏融・林泓育・陳俊秀・彭政閔等の優秀な戦力選手が、台湾代表としてWBC戦へ参戦できないと聞き、不思議がっています。日本侍ジャパンは、日本プロ野球の12球団からの選抜選手から結成され、12体の各チームマスコットと応援団が選手にエールを送り応援席の皆が一丸になって福岡ドームの舞台を盛り上げました。12球団歌のメドレー応援歌や、また今年の新応援ソング等、心に触れるメロディや、覚えやすい歌詞で、会場全体が一心一体で非常に羨ましい光景でした。「団結が最大の実力を発揮させる」そう感じた一面でした。台湾よ、わが台湾!私達もいつ日本の皆さんのような団結ができるのでしょうか?
(台北駐福岡経済文化辦事處處長戎義俊)