【 台北駐日經濟文化代表處札幌分處 】
2024年5月第2週TOPICS
【蔡総統、垂秀夫氏に勲章授与 台日関係への貢献に感謝/台湾-政治-】
(台北中央社)蔡英文(さいえいぶん)総統は9日、台北市の総統府で、垂秀夫元外務省大臣官房長に「大綬景星勲章」を授与し、台日関係への貢献をたたえ、感謝を示した。
蔡総統は垂氏について、台湾の長年の友人であり、台日関係深化の重要な推進者だと説明。2度にわたり日本の対台湾窓口機関、交流協会(現日本台湾交流協会)台北事務所に赴任したことに触れ、外交上の先見の明を持ち、台日協力のために奔走し、日本に短期滞在する台湾人のビザ免除措置を実現するなど、現在の関係発展をもたらしたと評価した。
また現在台湾と日本は互いに支え合う民主主義の手本になったとし、自由と人権の価値を分かち合い、さらに地域の平和を守る重要なパワーになっていると強調。垂氏が台日関係に堅実な基礎を築いたことに謝意を示し、今後は頻繁に台湾を訪れてほしいと語った。
垂氏は、台日の深いつながりを理解しているとし、どちらも自然災害が多く、世界的に厳しい環境下に置かれているとしながらも、互いに関心を寄せ合っていることに言及。受章を通じて台湾への一体感がより深くなったと話した。
この日は20日に総統に就任する頼清徳(らいせいとく)副総統も垂氏と面会し、今後は台日の友好関係をさらに強めて人々の感情をさらに緊密にし、経済産業での連携を深めてウィンウィン(相互利益)を生み出したいと述べた。
景星勲章は国家や社会に優れた貢献をした外国人などに贈られる。1等から9等までの等級があり、今回授与された大綬は1~3等に当たる。
中央社フォーカス台湾:2024年5月9日
【化学メーカーのダイセル、台湾の芸術文化を資金面で支援 謝駐日代表が感謝状贈呈-社会-】
(東京中央社)化学メーカーのダイセル(大阪市)は、台湾の国家文化芸術基金会(国芸会)や台湾フィルハーモニック(国家交響楽団、NSO)に資金援助を行う。台北駐日経済文化代表処の謝長廷(しゃちょうてい)代表(大使に相当)は8日、同社の小河義美社長に感謝状を贈呈した。
同処台湾文化センターの王淑芳センター長によれば、ダイセルは同処科学テクノロジー部門や同センターの仲介により支援を決めた。国芸会に2026年までの3年間で計300万台湾元(約1440万円)を提供し、国芸会や台湾企業2社と共に「母語文学創作発表助成事業」を推進する。台湾フィルハーモニックへの支援については今後内容を検討し、来年の始動を見込んでいる。
謝氏は感謝状の贈呈式で、日本の民間企業が自発的に台湾の芸術文化活動に資金援助を行うのはとても意義があることだと述べた。同社が北部・新竹市の清華大学と半導体関連材料の共同研究開発を進めていることに触れた上で、今回の支援について、新しい風を吹かせるものであり、重要なマイルストーンだと話した。
小河氏は感謝状を受け取って光栄だとし、援助や交流による発展に期待を寄せた。
中央社フォーカス台湾:2024年5月9日
【金馬映画祭、受賞者の新作をカンヌで紹介へ 台湾作品の世界進出を後押し–芸能スポーツ-】
(台北中央社)台北金馬映画祭実行委員会は台湾の文化コンテンツの海外進出を支援する文化部(文化省)の「文化黒潮計画」の協力を得て、フランス・カンヌで14日に開幕するカンヌ国際映画祭併設マーケットで、台湾の新作映画5作品を紹介する。いずれも金馬奨受賞歴またはノミネート歴を持つ映画監督が手掛けた注目作品。台北市内で8日、出発前記者会見が開かれ、史哲(してつ)文化部長(文化相)は「これらの素晴らしい作品が台湾の文化力を携えて世界に進出できることを願う」と期待を寄せた。
金馬映画祭が複数の金馬奨受賞者の新作を世界の映画業界や映画祭、メディアに紹介するのは初めて。台湾映画のさまざまな可能性を開拓する手助けになればとしている。
5作品はヤン・ヤーチェ(楊雅喆)監督作、ウー・カンレン(呉慷仁)ら出演の「破浪男女」(The Chronicles of Libidoists)、ジョン・スー(徐漢強)監督作、チェン・ボーリン(陳柏霖)ら出演の「鬼才之道」(Dead Talents Society)、ギデンズ・コー(九把刀)監督作、レオン・ダイ(戴立忍)ら出演の「功夫」(Kung Fu)、チェン・ユーシュン(陳玉勳)監督作、ケイトリン・ファン(方郁婷)ら出演の「大濛」(A Foggy Tale)、ホアン・シー(黄熙)監督作、シルビア・チャン(張艾嘉)ら出演の「女児的女児」(Daughter's Daughter)。5作品とも現在、ポストプロダクション(撮影後作業)が進められている。
カンヌ国際映画祭併設マーケット「マルシェ・ドゥ・フィルム」で16日に5作品を紹介する国際発表会を開催する。発表会には5作品の製作陣や出演者らが出席する。
中央社フォーカス台湾:2024年5月9日
【台湾・屏東産のピータン8万個、日本に向け出荷 県が後押し–経済-】
(屏東中央社)南部・屏東県で9日、日本に向けて輸出される同県産ピータン第1陣8万個の出発式が行われた。ピータンを出荷した浤良食品は今年3月、東京で開催された食品・飲料見本市「フーデックス・ジャパン」に同県政府と連携して出展し、「業務スーパー」を運営する神戸物産グループなどから注文を獲得した。
浤良食品の欧陵合総経理(社長)は出発式で、今回日本に出荷されるピータンの原料には、屏東産のアヒルの卵を使用していると説明。卵を産むアヒルは、飼育密度を下げて過ごしやすい環境で育てているとアピールした。また日本への輸出は年内に200万個に達する可能性があるとの見通しを示した。
同県はアヒルの卵の生産量で全国1位を誇る。出発式に参加した周春米(しゅうしゅんまい)県長は、浤良食品は同県で30年以上商売を営んでおり、大規模な食品加工工場を有していると言及。屏東の消費者からの支持を得ている他、欧米やシンガポールなどにも輸出しているとした上で、同県のアヒルの卵製品が世界各地に広まればと期待を寄せた。
今回出荷されたピータンは船で横浜港に運ばれ、2週間後には日本のスーパーの店頭に並ぶ見込み。
中央社フォーカス台湾:2024年5月9日
【阿里山林鉄の木造車庫 修繕終わる 行楽客の憩いの場として活用へ-観光-】
(嘉義中央社)南部・嘉義県にある県定古跡、阿里山林業鉄路(林鉄)の奮起湖車庫で、約5年にわたって行われた修繕工事が終わった。林鉄唯一の木造車庫で、今後一部は外部に委託して行楽客のための良質な休憩スペースなどとして活用する方針だ。
林鉄を運営する農業部(農業省)林業・自然保育署阿里山林業鉄路・文化資産管理処が7日に発表した報道資料によれば、修繕は台湾ヒノキを主な建材とし、くぎを使わず木材同士を接合させるほぞ継ぎの工法を残したという。周辺の給炭台や蒸気機関車に給水するためのウオータークレーンなどの鉄道施設と合わせ、かつて蒸気機関車が運用されていた鉄道文化の神髄を際立たせるとしている。
同処は、外部委託期間は5年で、展示や教育、商品販売、飲食店などとしての利用を認めると説明。民間によるクリエーティブな運営に関する考え方を通じて、奮起湖車庫に新たな価値を増やしたいと期待を寄せている。
中央社フォーカス台湾:2024年5月8日