【 台北駐日經濟文化代表處札幌分處 】
2024年5月第4週TOPICS
【「台湾の未来は台湾人が決める」日中韓サミットを前に謝駐日代表-政治-】
(東京中央社)謝長廷(しゃちょうてい)駐日代表(大使に相当)は24日、東京都内で記者会見をした。ソウルで27日に開かれる日中韓サミットについて、台湾問題は議題になるか分からないとしつつも、「台湾の未来は台湾人民によって決められる。台湾は民主的な社会。われわれは台湾人民の選択を尊重する。民主主義国家もそうすると信じている」と述べた。
中央社記者の質問に答えた。謝氏は、頼清徳(らいせいとく)総統が20日の就任演説で「対立ではなく対話を」などと中国に呼びかけたことに触れた上で、対話の場である今回のサミットに「台湾が参加しないがとても祝福している」と歓迎した。
会見は、中国が台湾周辺で軍事演習を実施したことを受けて行われた。謝氏は現状を一方的に変更する「中国の横暴な行動にはまったく正当性がない」と批判した。:2024年5月24日
【国会職権関連法改正 立法院周辺に10万人超の抗議者/台湾-社会-】
((台北中央社)国会職権関連法改正案の審議を巡り、台北市の立法院(国会)周辺では24日夜9時現在、市民10万人以上(主催者発表)が集まり、抗議活動を続けている。
特設ステージに上がった、半導体大手「聯華電子」(UMC)元会長の曹興誠氏が「感動と尊敬を示すため」として市民らに一礼。野党勢力が過半数を占める立法院の香港立法会(議会)化に懸念を示すも、「われわれが立ち上がれば台湾の民主主義は絶対に死なない」と力を込めた。
周辺には法改正を支持する人たちのエリアも設けられたが、夜9時現在の参加者は10人を下回っている。
議場内では国会職権関連法改正案の審議が続き、夜11時までに、公聴会での虚偽の陳述などについての条文が第2読会(3段階審議の2番目)を通過した。:2024年5月24日
【東京や横浜で台湾映画の上映会、ファン増加目指す–芸能スポーツ-】
(東京中央社)東京・虎ノ門の台北駐日経済文化代表処台湾文化センターで24日、「台湾映画上映会2024」第2回目上映会が開催され、今年の大阪アジアン映画祭で好評を博した「春行」(A JOURNEY IN SPRING)が上映された。同センターは同イベントを通じて台湾映画のファンが増えることに期待を寄せた。
同作は妻の遺体を冷凍庫で保存しようとする夫と、その家族の姿を16ミリフィルムで撮ったもの。ポン・ズーフェイ(彭紫恵)さんとワン・ピンウェン(王品文)さんが共同監督を務めた。2人は上映後のトークイベントにオンラインで登壇し、工藤将亮監督と対談した。東京での同作上映は初めて。
台湾の今を描いた名作や意欲作を紹介しようと、同センターは2016年から同イベントを開催。今年は華語圏の文化・社会に対する理解の促進などを目的に華語圏の映画の話題作の上映イベントを開催する慶応大学の日吉電影節などと共催し、今月から10月まで全7回、計7作品を上映する。台湾の映画賞「ゴールデン・ホース・アワード」(金馬奨)や海外映画祭を席巻した話題作から人気スターが出演するエンタメ作品など、幅広いラインアップになっており、春行を除き、いずれも日本初上映となる。
上映会の1回目は15日、慶応大日吉キャンパス(神奈川県横浜市)で開かれ、金魚の記憶になぞらえ、3人の男女がパラレルワールドで織りなす愛の物語を描いた「金魚の記憶」が紹介された。
イベントは参加無料。事前の申し込みが必要となる。:2024年5月25日
【台湾の果物を世界に」 サニーヒルズ運営会社、新ブランドで海外展開拡大へ=創業者–経済-】
(台北中央社)パイナップルケーキなどを販売する台湾発のスイーツブランド「サニーヒルズ」(微熱山丘)を運営する宝田(中部・南投県)の創業者、許銘仁氏と施宏漳執行長(CEO)は25日までに、中央社の単独インタビューに応じた。サニーヒルズとは別に、テイクアウトスイーツの新ブランド「Smille」を昨年立ち上げた同社。許氏は新ブランドを通じて海外展開を進める考えを示し、海外事業拡大を目指す理由について「台湾の果物を世界に届けたいからだ。これは最高の機会だ」と語った。
サニーヒルズは南投に2008年に誕生したブランド。2013年には東京・南青山に日本1号店をオープンさせた。現在は日本で常設店を3店舗運営する。サニーヒルズの商品が主に手土産として利用されているのとは一線を画し、新ブランドのSmilleでは日常生活での利用を想定した商品を展開。昨年11月に台北市の松山文創園区に旗艦店をオープンさせ、果物を使用したスティック型のパイ菓子を販売している。海外への出店はこれからだ。ブランド名の「Smille」は、英語の「スマイル」(笑顔)に、フランス語で「千」を表す「mille」をかけ合わせた。数多くの笑顔をもたらしたいとのメッセージを表現している。
許氏は「Smilleによって海外市場を開拓したい」と意気込む。許氏は、台湾では高品質な果物が多く生産されるものの、生産過剰になることも多いと話す。生鮮果物の輸出は容易ではないが、加工すれば輸出しやすくなる。そのため、同社がこれまでに培ってきた加工技術などを用いることで台湾の果物を世界に輸出すれば、「台湾の果物の生産・販売にとって大きな助力になる」と許氏。「もし(国内や海外に)100店舗を設けることができれば、台湾の果物への影響はとても大きなものになるのではないか」と語り、これは自身がずっと抱いてきた「夢」なのだと明かした。
Smilleでは単に台湾の果物だけを扱うわけではない。同社は世界各地の人と手を組んで現地の特色ある果物を利用したスイーツを生み出す「世界果実計画」を推進している。Smilleでは現地の果物をその地でそのまま加工して商品として提供することができるとし、「そうなれば互いにとってプラスになり、とても意味のあるものになる」と話した。▽ 東京に「Smille」海外1号店出店の可能性 日本進出は「特別」
海外の出店計画について施氏は、サニーヒルズがすでに出店している都市を初出店先として検討していると説明。日本への海外1号店出店の可能性については「おそらく選択肢には入る」とし、現在、包括的な運営チームがいるのはシンガポールと東京の2都市だけであることから「この2都市が優先的に(出店を)検討する都市になる」と述べた。海外出店は2年後を目標とし、将来的にはアジアの近隣都市だけでなく、欧米への展開も目指すとした。
同社は現在、日本とシンガポールにサニーヒルズの店舗を置く他、香港、米国、カナダ、ニュージーランド、ドイツにも販売チャンネルを設けている。施氏によれば、同社の売り上げのうち、海外は約3割、日本は全体の1割を占める。施氏は、同社にとって日本進出の意味は「特別」だと語る。日本のスイーツの美しさから学びを得て、パイナップルケーキの側面をより平坦に整えるなどの工夫を加えた。当初は「日本の消費者は甘いものを好む」との考えから、日本の店舗では日本の消費者向けに甘みが強いパイナップルを採用するなどの調整を加えた「日本版」を販売していたが、後の市場調査によって、日本の消費者が好むのは甘みが強いものではなく、台湾で売られているもののように、四季ごとに酸味や甘みが異なる味わいであることが分かり、2020年に日本版を廃止。現在は世界の全ての店舗で台湾と同じものが売られている。
半導体受託製造世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の熊本工場に関連し、日本の企業から最近、熊本への出店の誘いがあったと許氏は明かし、「もし問題がなければ試してみる」と前向きな姿勢を示した。また、もし熊本に新店舗をオープンさせるとすれば、Smilleをメインにする可能性もあるとした。2024年5月25日
【友情の道」結ぶ台湾と宮城のトレッキングコース 基隆にモニュメント設置/台湾-観光-】
((基隆中央社)北部4県市に跨る淡蘭古道の一部を成す基隆市の「暖東峽谷步道」で18日、淡蘭古道と「友情の道」の関係にある宮城県のトレッキングコース「宮城オルレ」を象徴するモニュメント「カンセ」の除幕式が行われ、謝国樑(しゃこくりょう)基隆市長や訪台した同県登米市の熊谷盛広市長らが出席した。
淡蘭古道と宮城オルレは昨年11月に友情の道に関する協定を締結。淡蘭古道の金字碑古道(新北市)、草嶺古道(新北市・宜蘭県)、跑馬古道(新北市・宜蘭県)、暖東峽谷步道がそれぞれ、宮城オルレの奥松島コース(東松島市)、気仙沼・唐桑コース(気仙沼市)、大崎・鳴子温泉コース(大崎市)、登米コースの「友情の道」に定められた。18日にお披露目されたモニュメントは、暖東峽谷步道と登米コースの締結を記念したもの。
謝氏はいつか登米コースを訪れてみたいと期待を寄せた。また今回の活動を通じて日本側や暖東峽谷步道の関係者、トレッキング愛好家らが台日の友好関係を促進し、観光の明るい未来を共につくることは光栄だと述べた:2024年5月19日