【 台北駐日經濟文化代表處札幌分處 】
2024年5月第5週TOPICS
【WHO、台湾の総会参加を拒否=8年連続 行政院「強い遺憾」-政治-】
(台北、ジュネーブ中央社)スイス・ジュネーブで行われている世界保健機関(WHO)総会は初日の現地時間27日、台湾のオブザーバー参加を議題に採用する案を却下した。今回の総会に台湾が参加できないことが確実となった。行政院(内閣)の陳世凱(ちんせいがい)報道官はこれを受け、行政院として「強い遺憾」を示すとした上で、総会に台湾が代表を派遣できないことは台湾にとっての損失であるだけでなく、世界にとっても損失だと述べた。
台湾は2009年から16年までオブザーバーとしてWHO総会に参加していたが、17年以降は中国の圧力により招待されておらず、不参加は8年連続となった。
ジュネーブを訪問中の邱泰源(きゅうたいげん)衛生福利部長(保健相)によれば、同日午前に行われたWHO一般委員会の非公開の会議で台湾の友好国が、台湾がオブザーバーとして今回の総会に出席できるように要求する提案を総会のアジェンダに加えるよう要求したものの、同委員会はこの議題を採用するよう助言することを拒否した。
総会の全体会議では、台湾の総会参加を求める中米ベリーズとカリブ海の島国セントビンセント・グレナディーンの2カ国が、反対の立場を取る中国とパキスタンの2カ国と2対2の形で弁論した。4カ国の代表による発言後、議長は台湾の参加に関する議題を今回総会のアジェンダに組み込まない決定を下した。ベリーズとセントビンセント・グレナディーンはいずれも中華民国(台湾)と外交関係を有する。
陳氏は、台湾は国際社会の責任ある一員として、政府や民間がさまざまな機会を通じて世界との交流や国際社会の友人との協力をすることで、地球全体の公衆衛生に貢献する意思と能力があることを世界に示していくと言及。政府としても台湾に友好的な国際社会の声を拡大し続け、台湾が早急に世界の公衆衛生システムに組み込まれるように呼び掛けていくとした。:2024年5月28日
【阿里山林鉄、トンネル内で災害対応訓練 7月の全線復旧前に手順確認-社会-】
(嘉義中央社)台風被害により2009年から一部区間が不通となっている阿里山林業鉄路(林鉄)で28日、7月の全線復旧を前に災害対応訓練が行われた。列車が動力と電力を喪失してトンネル内に止まったと想定し、乗客の避難や機関車の交換を実施するなど、手順を確認した。
林鉄は09年の台風8号や15年の台風21号で被災し、一部区間の不通が続いていたが、7月1日に全線復旧する予定。
林鉄を運営する林業・自然保育署阿里山林業鉄路・文化資産管理処によれば、嘉義(南部・嘉義市)―阿里山(同・嘉義県)間71.6キロのうち8割以上が山地で、48のトンネルがある。トンネル内での災害・事故発生時には、救助や救援で通気性や照明、通信、作業場所、交通の確保などの問題に直面するとし、普段から十分な備えが必要だという。
同処の黄妙修処長は、訓練には各機関の代表や旅行会社関係者、林鉄のボランティアなどを招いて実施したと説明。災害の原因の特定や通報、旅客や負傷者への対応、避難誘導などを行ったとし、長大トンネル内での救援手順を熟知し、被害を最小限に抑え、乗客の安全を守ると語った。:2024年5月30日
【野球プレミア12、台湾の初戦相手は韓国 11月に台北ドームで 日本とも対戦–芸能スポーツ-】
(台北中央社)11月に開催される野球の国際大会「プレミア12」の予選日程が29日、発表された。台湾の初戦は11月13日に台北市の台北ドームで行われる韓国戦。同16日には同じく台北ドームで侍ジャパンと戦う。
世界野球ソフトボール連盟(WBSC)の男子野球ランキング上位12カ国・地域が出場。予選は2グループに分かれて総当たり戦を行い、各グループ上位2チームがスーパーラウンドに進む。台湾や日本、韓国はグループBで、他にキューバ、ドミニカ共和国、オーストラリアとが名を連ねる。グループAはメキシコ、米国、ベネズエラ、オランダ、パナマ、プエルトリコの6カ国・地域。
グループBは同13日の開幕戦のみバンテリンドームナゴヤ(名古屋市)で、その他の試合は同13~18日に台北市内の2球場で行われる。グループAの開催地はメキシコ。スーパーラウンドは同21~23日に、決勝と3位決定戦は同24日にそれぞれ東京ドームで開かれる。
同大会は今回で3回目。台湾は3回連続の出場で、第1回大会(2015年)では9位、第2回大会(19年)では5位だった。:2024年5月29日
【農業部、東京ドームで台湾果物PR チアガールらがおいしさアピール–経済-】
(東京中央社)農業部(農業省)は29日、東京ドームで行われた巨人対ソフトバンク戦で台湾果物のPRイベントを実施した。台湾プロ野球、富邦ガーディアンズと楽天モンキーズのチアガール4人が果物宣伝大使となり、おいしさをアピールした。
この日の試合は「台湾果物ブランドデー」として開催された。試合前には来場者先着1万人にうちわを配布した他、ゲート前広場に特設ブースを設置し、農業部の胡忠一(こちゅういち)政務次長やチアガールが、おいしいパイナップルの見分け方を紹介した。
台湾はパイナップルとマンゴーのシーズンを迎えており、農業部はこの日、パイナップル40箱(約400キロ分)とマンゴー20箱(約100キロ分)を巨人側に贈呈した。
取材に応じた胡政務次長は、巨人の力を借りてより多くの日本の人々に生産履歴のある台湾果物が日本で販売されていることを知ってもらいたいと語った。
また海外向け台湾産パイナップルの大半が日本に出荷されていると説明。今年は生産量が減ったものの品質は高くなったと強調した。2024年5月30日
【台北旅行エキスポ、31日開幕 日本観光局や鳥取市なども出展 訪日旅行PRへ/台湾-観光-】
(台北中央社)台湾で上半期最大規模とされる旅行見本市「台北ツーリズムエキスポ」(台北国際観光博覧会)が31日〜6月3日、台北市の世界貿易センター1館で開かれる。12の国と地域から250業者・団体が、800近くのブースを出展する予定で、主催者は30万人以上の来場を見込んでいる。日本政府観光局(JNTO)や福岡県、鳥取市なども参加し、訪日旅行をPRする。
台北市の旅行会社などでつくる台北市旅行商業同業公会などが主催し、今回で18回目。28日には台北市内で記者会見が開かれ、同公会の駱炫宏理事長は、昨年のエキスポでも延べ30万人以上の来場者があったとした上で「今年はこれまでの成績を超え、億万の旅行ビジネスチャンスを創出できるだろう」とあいさつした。
会場に設置されるステージでは鳥取県鳥取市が市内の観光スポットを紹介する他、東京観光財団は多摩地区や島しょ部の魅力を伝える。日本の創作太鼓団体によるパフォーマンスも行われる。
この日の会見会場では、航空会社や旅行会社など約20の業者がブースを構え、報道陣に向けて旅行ツアーや割引プランなどをアピールした。東北や富士山登頂ツアーなど日本行きの旅行プランを多数提供しているという「ライフツアー」(五福旅遊)の蔡長霖副総経理(副社長)は「今回のイベントでは、特別な旅行プランをお得な価格に設定した」と説明。「お薦めは(北部)基隆から出発する日韓方面へのクルーズツアーだ」と話した。:2024年5月29日