【 台北駐日經濟文化代表處札幌分處 】
2024年6月第1週TOPICS
【中国軍が領空・領海に進入すれば「自衛権を行使できる」=国防相/台湾-政治-】
(台北中央社)顧立雄(こりつゆう)国防部長(国防相)は6日、基線から12カイリ(約22キロ)の領空や領海に中国軍が許可なく進入したら、自衛権を行使する命令を下せるとの見解を示した。
顧氏はこの日、先月20日に就任して以降初めて、立法院(国会)外交・国防委員会に出席した。
最大野党・国民党の黄仁立法委員(国会議員)と王鴻薇立法委員から国軍の「第1撃」と自衛権の定義について問われたのに対し、中国軍が台湾に対して発動する行為のみが「第1撃」であり、国軍が行使するのは自衛権だと言及。航行中の航空機や艦艇、施設、台湾本島、離島を中国軍が攻撃したり、いかなる飛行物体が許可なく領空や領海に進入したりすれば、自衛権を行使する命令を下せるとし、比例原則にのっとって自衛のために反撃をすると述べた。:2024年6月6日
【天安門事件35年 台湾・台北で追悼集会 約2千人の市民らが参加-社会-】
(台北中央社)1989年に中国で起きた天安門事件から35年に当たる4日、台北市内で複数の民間団体が主催する追悼集会が開かれた。主催者側は、約2千人の市民が詰めかけたとし、中国に対して「(天安門事件を)われわれは忘れていない」というメッセージを送ったとしている。
会場では天安門事件の目撃者が当時の様子を振り返った他、演劇の上演や音楽の演奏などが行われた。また「8964」の数字をかたどったキャンドルライトや天安門事件の犠牲者を追悼する像「国恥の柱」のレプリカも飾られた。
主催者の一つ、華人民主書院協会の林啓驊理事長は、ここに立つ意義は中国政府に対し、血なまぐさく残酷な国家の暴力や「デリケートな日」を必死でもみ消そうとしていること、鎮圧されるなどした一人一人のことを忘れていないと伝えることだと語った。
2017年に中国への入国後に身柄を拘束され、国家政権転覆罪で懲役5年の判決を受けた台湾の人権活動家、李明哲さんも会場を訪れ、天安門事件に象徴される中国政府は、民主化や自由に向かうことはあり得ないなどと持論を展開した。:2024年6月5日
【ボクシング女子・黄筱雯、パリ五輪出場確定 東京大会銅メダリスト/台湾–芸能スポーツ-】
(台北中央社)ボクシングのパリ五輪第2次世界予選は2日、タイ・バンコクで女子54キロ級が行われ、台湾の黄筱雯が五輪出場を決めた。黄は2021年東京五輪の銅メダリスト。試合後、プレッシャーから解き放たれて目を赤くした。
黄はメキシコとデンマークの選手を下して進んだ4回戦で、モンテネグロのボヤナ・ゴイコビッチと対戦。身長や豊富な試合経験などを生かして5-0で勝利し、ベスト4入りした。規定により、ベスト4入りで五輪出場が確定した。
試合後に中央社の取材に応じたコーチの劉宗泰さんは、黄は昨年の杭州アジア大会から今までの間、五輪第1次予選での敗退を経験し、非常に大きなプレッシャーを抱えていたとコメント。特に他の選手が五輪出場を決める中でのつらさは、本人だけが知っているだろうと話した。
黄は「ずっと自分を信じていたし、コーチから与えられるトレーニングも信用していたが、この期間は本当に耐えがたかった」と吐露。五輪出場という目標についに到達したと喜びを表し、今後は五輪の表彰台に照準を定めると語った。
黄の出場確定により、パリ五輪に出場するボクシング台湾代表は女子4人、男子2人の6人となった。:2024年6月3日
【エヌビディア、台湾に大規模デザインセンター設立へ エンジニア1千人以上雇用–経済-】
((台北中央社)米半導体大手エヌビディアのジェンスン・フアン(黄仁勳)最高経営責任者(CEO)は3日、今後5年以内に台湾に大規模のデザインセンターを設立し、少なくとも1000人のエンジニアを雇用する考えを明かした。
フアン氏は台北市内で開催中のICT(情報通信技術)見本市「コンピューテックス」(台北国際電脳展、COMPUTEX)出席のために台湾を訪問している。この日はエヌビディアの社員らを夕食に招いた際、報道陣の取材に応じた。
同社は今後、経済部(経済省)の補助金約67億台湾元(約324億円)と自社が捻出する約176億元(約852億円)を投じ、同社にとって台湾初となるAI(人工知能)研究開発センターを台北市内に開所させる予定。さらにフアン氏は4日、見本市の会場で開いた会見で、台湾にAIスーパーコンピューターセンターの建設を計画していることも明言した。デザインセンターやAIスーパーコンピューターセンターの具体的な設置場所については、いずれも未定だとしている。
▽鴻海、エヌビディアとコンピューティングセンター設立を発表
鴻海(ホンハイ)グループは4日、エヌビディアと連携して先進コンピューティングセンターを設立すると発表した。エヌビディアの最先端画像処理装置(GPU)「ブラックウェル」をコアとする。設置場所は南部・高雄市で、2026年の完成を見込んでいる。:2024年6月4日
【台湾鉄道、ヘッドカバー刷新へ 企業イメージの向上図る-観光-】
(台北中央社)台湾鉄路(台鉄)は31日、座席のヘッドカバーを今年9月下旬から順次、新しいデザインのものに変更すると発表した。落ち着いたグレーの色合いとなる予定で、台鉄は企業イメージの向上を図り、乗客に清潔で美しく快適な乗車体験を提供したいとしている。
ヘッドカバーを変更するのは、最新型特急車両のEMU3000型電車など一部を除く車両。台鉄はデザインについて、EMU3000型電車の流線形で落ち着いた外観にシンプルかつ革新的な要素を組み合わせたと説明している。:2024年5月31日