【 米国務省の人身売買報告書、台湾が最高ランクに 】
米国務省が6月27日に発表した世界の人身売買の実態をまとめた報告書で、台湾は評価が最も高いランクに認定された。報告書の公表式典が同日開かれ、台湾で低賃金労働や搾取に遭っている外国人漁船員の労働条件の改善に取り組んできた宜蘭県漁工職業工会(労働組合)の李麗華秘書長が表彰された。式典にはトランプ米大統領の長女、イヴァンカ・トランプ氏も顧問として出席した。同報告書は米国が人身売買被害者保護法に基づき、強制労働や性的搾取に対する各国・地域の取り組みを4段階で評価する。台湾は2010年以来、8年連続で最高ランクを獲得。中国大陸は2014~2016年の間、下から2番目の観察が必要な国・地域に入れられていたが、今年、北朝鮮などと同等の最低ランクに引き下げられた。(2017/6/28)
【 台湾産バナナ、日本でのシェア1%未満 国会議員、輸出強化を訴え 】
台湾で生産される主要な果物の一つ、バナナ。1960年代には年間40万トン余りを輸出し黄金時代を築いたものの、台湾が「特恵関税制度」の対象外となった2000年を境目に、日本向けの輸出が大幅に減少しているところだ。与党・民進党所属の陳其邁立法委員(国会議員)らは6月26日、立法院(国会)で記者会見を開き、台湾バナナの国際市場における競争力向上を目指していくよう政府に呼び掛けた。台湾では農業委員会の指導で台湾国際農業開発(台北市)を設立、特にアテモヤ(パイナップル釈迦)、パイナップルの輸出拡大を目指しているが、同氏はここに輸出量3000万トンを目指すバナナを加えたい考えを示している。(2017/6/26)
【 台湾、TPP参加に意欲 菅官房長官「歓迎」 】
林全行政院長(首相)が6月23日、米国を除く11カ国での発効を目指す環太平洋経済連携協定(TPP)への参加意欲を示したことを受け、日本の菅義偉官房長官は同26日の記者会見で、「台湾を含め、さまざまな国・地域が引き続きTPPへの参加に関心を示していることは歓迎したい」と述べ、必要な情報提供を行っていく考えを示した。林行政院長は日本経済新聞のインタビューで、「今後TPP拡大を検討する際には、台湾を加入の対象にしてもらえれば」と期待を寄せた。また、林行政院長は、他国との自由貿易協定(FTA)交渉において、中国大陸が政治的な理由から協定締結を妨害し、経済的・政治的衝突を引き起こしているとも述べている。(2017/6/24)
【 米軍艦の台湾寄港を盛り込んだ国防権限法案 米上院軍事委で可決 】
米上院軍事委員会は6月28日、米海軍の艦船を南部・高雄など台湾の港に定期的に寄港させることなどを初めて盛り込んだ2018会計年度の国防権限法案(素案)を可決した。同法案は今後、米上下両院で審議される。国防部(国防省)は同29日、台湾の防衛や地域の安全保障に利益となる協力は歓迎したいと期待を示した。米上院軍事委員会が公表した法案の要約によると、同盟国への支援に関する項目の中には米軍艦の台湾寄港のほか、米太平洋軍が台湾の入港や停泊の要請を受け入れることや水中戦での攻撃能力向上を目指す台湾への技術支援、台湾と米国のさらなる関係強化などが記されている。台湾への寄港を巡っては、昨年4月末、中国大陸が米空母「ジョン・C・ステニス」などの艦船の香港への寄港を拒否した際、台湾への寄港に変更するべきだとの発言が一部共和党議員から上がっていた。(2017/6/30)
【 米、台湾への武器売却を議会に通知 総統府が謝意表明 】
米トランプ政権は6月29日、台湾に約14億2000万米ドル(約1589億円)相当の武器を売却すると議会に通知した。これを受けて総統府は同30日、「歓迎する」とし、「台湾関係法と6つの保証の履行に感謝する」と米政府に対して謝意を表明した。台湾への武器売却はトランプ政権発足後初めて。中国大陸からの反発は必至とみられている。米国務省によれば、売却計画に含まれるのは、早期警戒レーダーの技術支援や空対地ミサイル、魚雷、迎撃ミサイル(SM2)など7件。武器売却に関しナウアート国務省報道官は、台湾が十分な自衛能力を維持できるよう支援するものであり、米国の「一つの中国」政策に変わりはないと述べた。(2017/6/30)
【 台湾、サイバー軍を創設 蔡英文総統「サイバー空間でも譲歩なし」 】
台湾のサイバー戦能力向上を目指す「国防部(国防省)参謀本部資通電軍指揮部」が正式に発足した。6月29日の編成式典に出席した蔡英文総統は、「有形の国土を守り抜く。サイバー空間でも決して譲歩しない」と述べ、自己防衛の固い決意を強調した。蔡総統はあいさつで、台湾は十分な人的資源と技術があるにもかかわらず、これまでは関連部門が軍の各部署に分散していたと語り、同指揮部がこれらの資源を統合し、より完全な作戦能力・兵力を培うことに期待を示した。 (2017/6/30)
【 海の都・基隆、体験型イベントで地元の魅力をアピール 】
北部の港湾都市・基隆は、漁業文化に触れることで基隆の魅力を知ってもらいたいと、イカ釣り漁や夜釣りなど、地元ならではの特色あふれる体験型イベントを7月1日から実施する。同市は漁業が盛んで、一年を通じてトビウオの卵やカニなどが豊富に獲れる。とくにケンサキイカの漁獲量は台湾でも有数で、毎年捕獲シーズンの夏になると、夜間に漁灯をともし、光に集まるイカを獲る体験イベントが催され、夏の風物詩として知られるようになっている。同市政府産業発展処によると、今年からは夏のイカ釣りだけに限定せず、季節に応じたさまざまな体験型イベントを打ち出していくとのこと。(2017/6/28)
【 台湾と日本の港湾運営会社が覚書締結 相互協力で業務の発展目指す 】
台湾の主要港湾を運営する台湾港務(高雄市)は6月28日、高雄市内で、日本の京浜港を運営する横浜川崎国際港湾(神奈川県横浜市)と港湾運営などに関する相互協力に向けた覚書(MOU)を締結した。港湾運営を通じての相互理解や友好関係が一層深まることが期待される。双方はMOU締結により、港湾開発や港湾管理・運用、物流パークの開発・強化などにおける研究協力や情報共有などの交流を通じて互いの業務経験をまとめ、貨物の所有者や貿易会社、貨物運送事業者などに提供することが可能になる。台湾港務は、これは両社の協力の第一歩であるとし、今後は専門知識や技術、資源、経験を十分に生かした交流を進め、ともに港湾業務を発展させていくことで互恵関係構築を目指したいと意欲を示している。(2017/6/29)
【 台湾産カカオのチョコレート、世界大会へ 】
国際的なチョコレートの大会、インターナショナル・チョコレート・アワードのアジア太平洋地域予選結果が6月27日に発表され、台湾の福湾荘園(屏東県)が出品した「台湾1号62%」がダークチョコ部門で金賞を獲得するなど総合優勝に輝き、10月にロンドンで開催される世界大会への参加資格を得た。「台湾1号62%」は屏東産のカカオ豆を使った100%台湾産で、新興カカオ産地など3つの特別賞にも輝いた。福湾荘園はカカオ農園を併設する高級リゾートで、カカオ豆の生産からチョコレートの製造までを一貫して手掛けるメーカーでもある。屏東県では約15年前からカカオの生産が広がり、今では栽培面積も300ヘクタールにまで拡大している(2017/6/29)
【 茶道文化を紹介する特別展、台南で開幕 おもてなしの心を伝達 】
台湾の奇美博物館(台南市)は、三菱関連団体である静嘉堂(東京都)の名品約100点を集めた陶磁器の特別展「おもてなし 宴のうつわ・茶のうつわ」を6月30日から開催する。同29日に開かれた開幕式典で、奇美グループを代表してあいさつに臨んだ奇美実業の許春華会長は、同社と三菱商事は半世紀余り協力関係を続けてきた事業パートナーで、グループ創業者の許文龍氏が創立した奇美博物館が2015年に現住所に移転オープンした際、三菱グループが祝福の意を込めて、静嘉堂所蔵品の海外展示を決定したと紹介した。静嘉堂には国宝7点を含む約20万冊の古典籍、6500点の東洋古美術品が収蔵されている。(2017/6/30)
【 台湾見本市・展覧会情報 ― 2017年台湾国際「水」見本市 】
2017年9月13日より3日間、高雄展覽館にて2017年台湾国際「水」見本市が開催される。中華民國対外貿易発展協会等の主催。出展品目は飲料水関連設備、浄水設備及び器材等関連商品、水周りの工具、水道関連部品、排水処理関連システム及び設備など多岐に渡っている。詳しい情報は以下公式ウェブサイト及び添付ファイル参照。
HP : http://www.aquataiwan.net/zh_TW/index.html