【 台北駐日經濟文化代表處札幌分處 】
2024年2月第2週TOPICS
【蔡総統、「日本との協力・交流拡大を望む」 小池都知事と会談/台湾-政治-】
(台北中央社)蔡英文(さいえいぶん)総統は7日、同日台湾を訪問した東京都の小池百合子知事と台北市内の総統官邸で会談した。台湾と東京が消防や教育などの分野で交流を深めていることに触れ、日本との協力・交流の拡大や関係の強化を望むと述べた。
総統府によると、小池氏の訪台は2016年の都知事就任後初めて。蔡氏は小池氏について19年に東京・上野公園で開かれた台湾文化発信イベント「TAIWAN PLUS」に出席したことなどを挙げ、「台湾の日本にいる良き友人だ」として感謝を伝えた。
小池氏は、能登半島地震の復興支援として台湾から多額の寄付金が寄せられたことに謝意を表明。日台双方にとって共通の使命でもある防災の分野で協力を強めるべきだとの考えを示した。
小池氏はこの日、頼清徳(らいせいとく)副総統や蒋万安(しょうばんあん)台北市長とも個別に面会した。先月の総統選で当選した頼氏に祝意を述べ、蒋氏とは防災や少子化、ベンチャーなどについて意見交換した。
中央社フォーカス台湾:2024年2月7日
【駐日代表や在日台湾人団体、安倍元首相の母・洋子さんに哀悼の意-政治-】
(東京中央社)安倍晋三元首相の母、洋子さんの死去を受け、台北駐日経済文化代表処の謝長廷(しゃちょうてい)代表(大使に相当)や在日台湾人団体の連合組織、全日本台湾連合会は5日、哀悼の意を表した。
謝代表はフェイスブックで洋子さんについて「生前は台湾にとても友好的だった」とし、自身が2016年に駐日代表に就任して以降、洋子さんが4回連続で中華民国国慶日(国家の日、10月10日)の祝賀レセプションに参加したことや、洋子さんを官舎に招いたり、洋子さんの作品が展示される書展に招かれたりしたことを振り返った。また、昭和天皇が皇太子時代に行った台湾行啓(ぎょうけい)の際に植えられた桜の苗木が日本に寄贈される際には、洋子さんが日本側の名誉会長を務めることに快く同意したことに触れ、「台湾への支持は惜しみなかった」とたたえた。突然の訃報に「名残惜しさと懐かしさが募るばかりだ」とつづり、「あの世で安らかに過ごし、日本と台湾の幸福と友好を引き続き見守ってほしい」と祈りをささげた。
全日本台湾連合会は趙中正会長と常務理事会、理事会一同の名義で追悼文を発表。夫の安倍晋太郎元外相を支え、「台湾を家族のように愛し、応援してくださった安倍晋三元首相を育て上げられたそのご功績は誠に偉大」だとし、「終生台湾にお寄せ下さった温かい慈愛と情熱は台湾人に希望と勇気を与えてくださいました。その御恩は永遠に台湾人の心に刻まれることでしょう」と謝意を表した。
洋子さんの訃報を受け、蔡英文(さいえいぶん)総統や頼清徳(らいせいとく)副総統も5日、追悼メッセージを発表している。
中央社フォーカス台湾:2024年2月6日
【市販の豚肩ロース肉から使用禁止の成長促進剤 全ロット回収へ/台湾–社会-】
(台北中央社)中部・台中市内で販売されていた冷凍豚肩ロース肉から使用が認められていない成長促進剤のベータアゴニスト「シンブテロール」が検出されたことが2日、台中市政府衛生局の発表で分かった。製造元の台湾糖業(台糖)は、外部委託している食肉処理業者内で二次汚染が起きた可能性があるとの見方を示し、全ロットを回収すると明らかにした。
衛生局によると、問題の豚肩ロース肉は1月15日に国防部(国防省)福利事業管理処に所属する売店で販売されていた。抜き取り検査の結果、シンブテロール0.002ppmが 検出された。
衛生福利部(保健省)食品薬物管理署の林金富副署長は電話取材を受け、2014年から23年までに衛生当局が行った豚肉に対する抜き取り検査数は1万9300件で、これまでベータアゴニストは検出されていなかったと説明。今回検出された量は微量で、健康への影響はないと語った。
台糖は中央社の取材に、国営事業として成長促進剤を使うことはないと強調。現在は養豚場や飼料工場、加工場で衛生当局が検査を行っているとした上で、同社の肉製品は全て生産履歴があり、情報をさかのぼれるとし、消費者に対し安心してほしいと呼びかけた。
中央社フォーカス台湾:2024年2月3日
【中華電信、富士通と覚書締結 台湾で次世代通信技術用いたネットワーク構築目指す–経済-】
(台北中央社)台湾の通信大手、中華電信と富士通は7日、2年間の戦略的パートナーシップに関する了解覚書(MOU)を締結したと発表した。両社は台湾での次世代通信技術のオールフォトニクス・ネットワーク(APN)技術を活用したネットワーク構築に向けて協議し、大容量と低遅延、低消費電力を同時に実現するネットワーク環境の構築を後押しする。
締結日は1月31日。
中華電信によれば、富士通は今後、中華電信が台湾でAPN技術の検証設備を構築するのを支援する他、日本での実績や知見を活用し、台湾の通信環境に合わせたAPN構築計画の策定と早期の商用化を進める。
APN技術は、次世代通信基盤の「IOWN(アイオン)」構想を支える根幹技術の一つ。通信ネットワークの全領域で光を用い、従来の技術を大幅に上回る大容量伝送や低消費電力、低遅延といった特長を持つ。
中央社フォーカス台湾:2024年2月8日
【屏東の農業博覧会に日本の自治体や企業集めた展示館 桜島大根などお目見え/台湾–観光-】
(台北中央社)南部・屏東県で3日に始まった「2024屏東熱帯農業博覧会」に、日本の地方自治体や企業などが参加する「日本稲の駅館」が設置されている。会場には先月屏東県と交流協定(MOU)を締結した鹿児島県から輸送された願掛け用の釜蓋や重さ17キロの巨大な桜島大根がお目見えした他、鳥居やしめ縄などが飾られ、日本らしい雰囲気を演出している。
県によれば、同館に出展しているのは、鹿児島や沖縄、大分、静岡、秋田、愛媛、北海道旭川市、東京都足立区、茨城県笠間市、近鉄グループなど20余りの自治体・企業。
屏東県は先月22日、鹿児島県と交流協定(MOU)を締結。同館にお目見えした釜蓋は鹿児島県にある射楯兵主神社(釜蓋神社)のもので、同神社では釜の蓋を頭に乗せて鳥居から拝殿まで落とさずに歩くことができれば願いがかなうと言われている。
屏東県は、同館によって県と日本の友好都市を結び付け、互いの交流をより密接にできればとしている。
同博覧会は屏東県と農業部(農業省)農業科技園区が主催。来月3日まで。
中央社フォーカス台湾:2024年2月7日