【 台北駐日經濟文化代表處札幌分處 】
2024年6月第4週TOPICS
【行政院、改正国会職権関連法の違憲審査と一時停止を請求 きのう施行/台湾-政治-】
(台北中央社)26日に施行された改正国会職権関連法を巡り、行政院(内閣)は27日午後、違憲審査と法律の一時停止を司法院に申し立てた。司法院は法に定められた手続きにのっとって処理するとした。
総統の国情報告常態化や立法委員(国会議員)の調査権などを盛り込んだ立法院(国会)職権行使法の改正案と「国会軽視(議会侮辱)罪」を新設する刑法の改正案は、先月28日、最大野党の国民党と第3党の民衆党などの賛成多数で可決。その後行政院は条文が執行困難だと判断して立法院に審議のやり直しを求める「再議」案を閣議決定し、頼清徳(らいせいとく)総統の承認を得て、立法院に提出した。再議案は今月21日、立法院で野党の反対多数により否決され、立法院の当初の議決が維持されることが決まった。
行政院の陳世凱(ちんせいがい)報道官が27日の行政院院会(閣議)後に会見を開いた。陳氏によれば卓栄泰(たくえいたい)行政院長(首相)は閣議で、法律改正の手続きに重大かつ明らかな瑕疵(かし)があり、中華民国憲法第1条で定められている民主共和国の原則に抵触しているなどの問題があると言及。条文も、憲法にある権力分立の原則への違反が多くある他、法律の明確性や正当な法の手続きの原則、比例原則に違反しており、さらに人々の基本的な権利を侵害する状況にあるとした上で、憲法や憲法追加修正条文が構成する自由民主主義と立憲主義の秩序を守り、人々の基本的な権利を保障するために、行政院として違憲審査を請求する必要があると述べた。
さらに、憲法が保障する人権と公共の利益が取り返しのつかない損傷を受けることを防ぐため、憲法裁判所に対して違憲審査の請求と同時に法律の一時停止を申し立てるとした。またこれら憲法訴訟の申し立ては決して国会改革に反対するものではなく、合憲・合法な状態で国会改革が行われるのを望むものだとし、憲法裁判所の判決を通じて権力分立の立憲体制を守ると語った。
与党・民進党立法院党団(議員団)の呉思瑤幹事長は26日、立法手続きにおいて重大かつ明らかな瑕疵があるなどの理由で、党団として違憲審査と法律の一時停止を申し立てたと話した。
違憲審査の申し立ては、憲法訴訟法により行政院などの国家最高機関に対して与えられている権利。立法委員は、総数の4分の1以上が法律が憲法に抵触していると認めている場合に違憲審査を申し立てられる。一時停止は違憲審査が行われるまでの暫定的な措置で、効力は最長で6カ月。:2024年6月27日
【台北映画祭国際新監督コンペ、日本映画「ぼくのお日さま」が審査員団特別賞受賞/台湾-芸能スポーツ-】
(台北中央社)第26回台北映画祭は25日、国際新監督コンペティションの授賞式を台北市内で行い、奥山大史監督の「ぼくのお日さま」が審査員団特別賞など三つの賞を受賞した。授賞式に出席した奥山監督は、同映画祭での上映で自身の作品が異なる国や文化の観客に理解されたのを感じたと話し、同作が今後、台湾で正式に公開されるよう期待を寄せた。
国際新監督コンペティションは、新人監督のデビュー作または2作目の劇映画またはノンフィクション作品を対象にしている。
審査員団は「ぼくのお日さま」について、複雑な物語をシンプルなものにし、巧みな撮影と構図によって、登場人物の感情や関係を細やかに描き出したと称賛。「画面、キャラクター、リズム感全てが周到で完成度が高い。監督は編集や撮影も手掛け、新鮮感に満ちた作品を生み出した。研ぎ澄まされており、写意の表現がなされている」とコメントした。
審査員団特別賞の他、アウト・オブ・コンペティションの台湾監督協会推薦賞と観客賞にも選ばれた。
奥山監督は、以前韓国・釜山で同作の企画を提案した際に台北映画祭の関係者から、台湾青春映画の名作「藍色夏恋」がもしかしたら参考になるかもしれないと助言されたことを明かし、「本当にこの影響を受けた。ここで受賞できてうれしい」と話した。
同作は奥山監督の長編映画2作目で、初の商業映画。監督、撮影、脚本、編集を自身で手掛けた。雪の降る街を舞台に、吃音をもつホッケー少年のタクヤと、フィギュアスケートを学ぶ少女さくら、元フィギュアスケート選手でさくらのコーチ荒川の3人の視点で物語が紡がれる。主演は池松壮亮。:2024年6月27日
【台東県職員が三重県の2市を訪問 地方自治体同士の交流深化狙う/台湾–社会-】
(台東中央社)東部・台東県政府の職員による訪日団は26日までに、三重県の伊賀市役所と志摩市役所を訪問し、岡本栄伊賀市長や両市の職員らと面会した。台東県は訪問を通じ、日本の地方自治体との友好関係や交流の深化を狙うとともに、両市の市長に対して同県が2026年に開催を計画している都市博覧会への参加を呼びかけた。
同県が26日、報道資料で知らせた。建設や公衆衛生、財政・経済などを担当する職員が24日から30日までの日程で日本を訪問している。
訪問団は両市の関係者らに対し、台東の特色あるイベントや持続可能な発展計画を紹介。伊賀市役所では、岡本氏や同市の職員らとと共に文化交流や観光PR、経済発展などでの協力の機会を探った。また志摩市役所では16年の伊勢志摩サミットの開催経験を念頭に、台東県側が国際会議の誘致や都市博覧会を開催する際の設備などについて質問。村上圭一副市長らからアドバイスを受けた。
同県と両市は16年、3者で自治体間連携覚書を締結。台東県側が両市を訪問するのは、新型コロナウイルスの影響もあり5年ぶりとなった。:2024年6月27日
【台湾産の果肉が赤いドラゴンフルーツ 今年約338トンを日本に輸出へ–経済-】
(台北中央社)今月から対日輸出が可能になった台湾産の果肉が赤いドラゴンフルーツについて、農業部(農業省)の胡忠一(こちゅういち)政務次長は26日、今年は約338トンを日本に向けて輸出できる見込みだと明らかにした。
台湾産ドラゴンフルーツの対日輸出を巡っては、果肉が白い白肉種は2010年から蒸熱処理をした上で可能になっていたが、果肉が赤い赤肉種や紫赤肉種、紫赤肉種などを起源とする交雑種は今年6月まで認められていなかった。
この日台北市内で行われた食品イベントに出席した胡次長は、6月に日本の検査官が来台したと説明。中部・台中市の施設で果肉の中心温度を46.5度で30分間保つ処理が行われ、24日に第1陣192キロが日本に出荷されたと語った。7月2日にもさらに6トンが輸出される予定だとした。
また日本が輸入しているドラゴンフルーツは主にベトナム産だとしながらも、台湾産は抗酸化作用があるとされるアントシアニンを豊富に含み、甘く、果肉も大きいとアピールした。
品種が約50ある台湾産マンゴーについては現在、アーウィン(愛文)など数品種しか対日輸出できないと指摘。日本側にキンコウ(金煌)の輸入解禁を打診したところ、前向きな反応が得られたとし、検疫に関する交渉を迅速にまとめたいと期待を寄せた。早ければ来年にも輸出が可能になるとした。:2024年6月27日
【台湾のエバー航空、世界航空会社ランキングで8位 9年連続で「5スター」評価-観光-】
(台北中央社)英航空サービス調査会社、スカイトラックスが24日までに発表した世界航空会社ランキングで、エバー(長栄)航空が総合8位に輝いた。世界で10社のみに与えられる「5スター」の最高評価も9年連続で受けた。
同社の報道資料によれば、英国で現地時間24日に行われた授賞式には孫嘉明総経理(社長)が出席した。孫氏は9年連続の5スターは全ての社員のたゆまぬ努力と卓越したサービスへの最高の評価であり、社員一人一人への栄誉でもあると言及。今後も全ての旅客にさらに快適で安全、楽しいフライトを提供するために、最新技術の導入やサービスの改善を絶えず行っていくと述べた。
同社は併せてプレミアムエコノミークラス機内食部門でも1位を獲得した他、ビジネスクラスアメニティ部門や客室の清潔さ部門で3位に入るなど、総合ランキングを含む16部門で10位以内にランクインした。
同ランキングは100カ国2100万人以上の利用者を対象に、世界350社以上の航空会社と空港会社の各種サービスについてインターネット上でアンケートを実施。台湾からはエバー航空の他に、スターラックス(星宇)航空が35位に、チャイナエアライン(中華航空)が44位にランクインした。1位はカタール航空。全日本空輸は4位、日本航空は6位だった。:2024年6月27日