【 台北駐日經濟文化代表處札幌分處 】
2024年12月第4週TOPICS
【岩屋外相「台湾海峡の平和と安定」重要と強調=日中外相会談 外交部が感謝表明-政治-】
(台北中央社)日本の岩屋毅外相は25日、訪問先の北京で中国の王毅外相と会談し、台湾について最近の軍事情勢を含む動向を注視しているとした上で、台湾海峡の平和と安定が日本を含む国際社会にとって極めて重要だと強調した。外交部(外務省)はこれを受け同日、「評価と感謝を表明する」とのコメントを報道資料を通じて発表した。
同部は日本政府が近年、台湾と日本が自由や民主主義、人権、法の支配などの基本的な価値観を共有していると繰り返し示しており、互いは重要なパートナーで大切な友人だと言及。国際社会が台湾海峡情勢に関心を寄せることを一貫して歓迎するとし、台湾は今後も理念が近い国との協力を強化して、インド太平洋地域の平和や安定、繁栄を共同で守っていくと強調した。:2024年12月26日
【日本の劇団が台湾で公演 台湾人俳優加えた作品の制作も発表-芸能スポーツ-】
(台北中央社)日本の劇団「ゴツプロ!」の台湾公演が27日、台北市の台湾戯曲センターで行われた。公演前の記者会見で主宰の塚原大助さんは、「台湾で上演がかなったことを心よりうれしく思います」と喜びを語り、来年には台湾人俳優2人を加えて終戦80年を記念する作品を日本で上演する計画を明らかにした。
今回上演されたのは、戦局が悪化する1940年代、昭和初期に開発された温泉街で祭りの支度に取り組む男たちを描いた「たかが十年の祭り」。台北市で開催中の北投アートフェスティバル(北投小戯節)における演劇を通じた文化交流の一環で、来年1月5日まで公演される。塚原さんによると、台湾公演に向け、今年8月には脚本・演出を手掛けた川名幸宏さんと北投を訪れ、人々と交流して見聞を深めたという。
同劇団は2018年から3年連続台湾で公演。新型コロナウイルスでの中断を経て4年ぶりに台湾での公演が実現したことについて塚原さんは、「一過性のものではなく継続して日本人と台湾人がコラボレーションして(作品を)ひとつずつ作り上げていくことが本当の意味での文化交流なんじゃないか」と語った。
また来年上演される作品には、台湾人俳優のホァン・グァンジー(黄冠智)さんとチャン・ニン(張寗)さんが出演予定。グァンジーさんは、初めての舞台劇で、日本で上演するとは思わなかったと語り、プレッシャーもあるがワクワクの方が勝っているとし、現在は日本語を猛勉強中だと話した。:2024年12月28日
【台湾の宿泊施設、使い捨て歯ブラシなど自発的な無償提供取りやめ 来年元日から プラ削減狙う–観光 -】
(台北中央社)台湾全土の宿泊施設を対象に使い捨てアメニティーの提供を制限する措置が、来月1日に施行される。プラスチックの使用削減が目的で、歯ブラシやくし、小さな容器に入ったシャンプーなどの無償提供が制限される。
環境部(環境省)によれば、使い捨て用として設計され、包装か本体がプラスチック製のくし、歯ブラシ、歯磨き粉、ひげそり、ひげそりフォーム、シャワーキャップ、180ミリリットル以下の容器に入れられたシャンプー、コンディショナー、ボディーソープ、乳液が制限の対象となる。
客室内への設置の他、客の意思を確認せずにチェックイン時に提供することや、客が自由に取れるよう棚に置いたりすることが全てできなくなる。民宿なども対象で、温浴施設やプールなど客室外の施設については制限の対象外。
同部は1年間で4億6千万個以上の個包装・小容量アメニティーを削減できると見込んでいる。
交通部観光署(観光庁)は日本人旅行者向けに、アメニティーは日本から持参するか、日本に持ち帰って愛用できる台湾製品に現地で出会ってほしいと呼びかけている。:2024年12月23日
【台湾、防空と災害救助の演習を統合へ 防衛・防災強靭性強化の必要性強調-政治-】
(台北中央社)頼清徳(らいせいとく)総統は26日午後、台湾社会全体の強靭(きょうじん)性強化を目的に立ち上げた「全社会防衛強靱性委員会」の第2回会合に出席し、来年から防空演習「万安演習」と災害救助演習「民安演習」を「都市(城鎮)強靱性演習」に統合して実施すると発表した。国際社会に対して台湾の取り組みを理解してもらうとしている。
頼総統は、世界の権威主義国家が一体となり、ルールに基づく国際秩序を脅かし続ける中、中国が定める九州沖から沖縄、台湾、フィリピンまでを結ぶ「第1列島線」の平和と安定が権威主義国家全体からの挑戦を受けていると指摘。政府と社会全体が準備を整え、自然災害や権威主義拡張に対処できるようにすることが強靭性強化の目標だと語った。
新たな演習では国軍の支援に頼らず、世界の経験を参考に実施するとし、非軍事組織の防衛メカニズムを強化する方針を示した。また民間防衛や防災システムの国民を守る能力を検証するとした。
総統府の郭雅慧(かくがけい)報道官は会合後の記者会見で、「政府機能の維持」「社会が必要とする機能の維持」「必要に応じた軍事行動支援」の達成が強靭性強化の三大目標だとする頼総統の言葉を伝えた。
また会合では、より積極的に強靭性強化に取り組むこと▽強靱性強化は台湾人を団結させ、さまざまな挑戦に対処するためであること▽緊密な話し合いと検証で、さらに強い決意と自信を固めること▽官民連携をより着実に行うこと―などでまとまったとした。
さらに、頼総統は標準作業手順の策定、情報戦や認知戦に対処する一層多元的なパイプによる社会との意思疎通、政府全体の強靱性構築、中央部会(省庁)や地方各局レベルの緊急時の対応検討、バックアップ体制の見直し、中央や地方による単独演習の実施などを指示したと明らかにした。:2024年12月27日
【台中市烏日区の生産者の米が日本のコンクールで金賞獲得 台湾米の質の高さ示す–社会-】
(台北中央社)中部・台中市烏日区の農家、林凡閔さんが南投県で生産した米が、世界最大規模の米のコンテスト「米・食味分析鑑定コンクール国際大会」の都道府県・海外地域代表お米選手権で金賞を受賞した。農業部(農業省)農糧署が26日、記者会見を開いた。
受賞したのは高雄区農業改良場が育成した品種「高雄147号」。コンクールの最終審査は今月6、7日、山梨県北杜市で行われた。
農業部の胡忠一政務次長は、日本の米は年に1度しか収穫されず、9~10月に収穫して品評会は10、11月ごろ開かれるが、台湾は二期作を行うため、今回、林さんは6月に収穫した米を出品しなければならなかったと紹介。鮮度が日本産の米と比べてやや落ちる中で高い評価を得られたのは、容易なことではないとたたえた。
林さんが日本でコンクールに参加するのは2回目。いずれも国旗と農会(農協)の会旗を持ち込んだ。「台湾人に自分たちの土地を大切にしてもらい、全ての農家、消費者に一緒に台湾を応援してほしかったから」だと話す。
林さんはかつて、広告業界で25年働いていたが、高齢になった両親のため、10年前に父親の跡を継いで米の栽培を始めた。林さんはこの日、今は亡き父の名前が刺しゅうされたジャケットを身にまとって記者会見に出席し、父と共に栄誉を分かち合った。
農糧署によれば、台湾から日本への米輸出量は2022年は2285トン、23年は645トン、今年は11月までで3055トンに達した。同署の姚士源署長は、来年の対日輸出量も3000トン余りに上る見込みだと述べた。:2024年12月27日