【 台北駐日經濟文化代表處札幌分處 】
2025年3月第3週TOPICS
【頼総統、「非レッドサプライチェーン」の強化に意欲 権威主義に対抗/台湾-政治-】
(台北中央社)台湾とインド太平洋地域、世界が対話するフォーラム「玉山論壇」が17日、台北市内のホテルで開幕した。頼清徳(らいせいとく)総統は開会式でのあいさつで、民主主義陣営でつくる「非レッドサプライチェーン」とデジタル連携を民主主義のパートナーと一緒に強化し、権威主義の拡張による威圧と挑戦に共に立ち向かっていく姿勢を示した。
同フォーラムは2017年に始まり、今回で8回目を迎えた。今年のテーマは「新南向政策+:台湾、インド太平洋と新世界」。アジアや欧米など10カ国以上から政界の要人や専門家らが出席する。台湾が推進する「デジタル新南向」について意見を交わし、地域の持続可能な共栄に向けて情報通信技術を活用した課題解決策を探る。
新南向政策は中国大陸への依存から脱却を図り、東南アジアや南アジアなどとの関係強化を図る経済政策で、蔡英文(さいえいぶん)政権下の2016年に打ち出された。
頼氏は、フォーラムの開催を通じて、経験の共有に加え、国同士の交流や協力に向けた強固な基礎を構築し、地域の安定と世界の繁栄を創出できればと期待を寄せた。:2025年3月17日
【台湾・雲林県、日本の通販番組運営会社と協力覚書 農産加工品を販売へ–社会-】
(台北中央社)中部・雲林県政府は19日、テレビ東京系の食品通販番組「虎ノ門市場」の事業運営を受託するコーポレートプレスメント(東京都港区)と協力覚書を締結したと発表した。番組を通じて県産の農産加工品を販売し、3000万台湾元(約1億4000万円)の売り上げ目標を目指すとしている。
同県の報道資料によれば、覚書は10日、張麗善(ちょうれいぜん)県長とコーポレートプレスメントの勝田康平代表取締役が署名した。張氏は11~14日に都内で開催された食品・飲料展示会「フーデックスジャパン」参加のために訪日していた。
県は今後、ドライフルーツや調味料、インスタント食品など、地元の高品質な農産加工品を輸出し、日本の消費者に台湾の天然のおいしさを味わってもらうことを目指すと言及。加えて、台日間の農業や食品貿易の協力関係強化にも期待しているとした。:2025年3月19日
【台湾高鉄 日立・東芝と追加契約 新型車両、27年に運行へ 快適性向上図る–経済-】
(台北中央社)台湾高速鉄道(高鉄)は17日、台北市内のホテルで日立と東芝でつくる企業連合と、新型車両に関する追加契約を結んだ。車内の騒音や振動を軽減して日本の新幹線水準にする他、授乳スペースを改良し、車いす対応座席も増設する。車両は2026年下半期から順次台湾に搬入され、27年下半期をめどに営業運転に投入される見込み。
新型車両の購入契約は23年に結んでいる。高鉄は、東海道・山陽新幹線で運用されている「N700S」をベースにした車両を12編成計144両を導入する。
高鉄の鄭光遠董事長(会長)は追加契約について、新世代の車両に関する細部設計がほぼ決定したことを意味するとし、製造段階の次の節目にまい進すると語った。また早期に営業投入され、快適かつ優しい配慮がなされた車内デザインを乗客に感じてもらいたいと期待を寄せた。
高鉄によると、新型車両の座席もN700Sと同様のタイプで、全席にコンセントを設置。フルアクティブ制振制御装置による振動軽減や連結部を覆う全周ほろを採用して車内の静粛性を向上させるという。フルカラーLCD(液晶ディスプレー)や駅への到着を光で知らせる装置、2段式荷物収納スペースも新たに取り入れる予定だとしている。:2025年3月18日
【嘉義のアンサンブル団体、東京佼成ウインドオーケストラとコラボ 台湾の楽曲を録音–文化-】
(嘉義中央社)南部・嘉義市を拠点に活動するアンサンブルグループ「嘉頌重奏団」がこのほど、日本の吹奏楽団「東京佼成ウインドオーケストラ」と共にレコーディングを行った。両団は嘉頌重奏団の音楽監督、楊元碩さんが作曲した作品を合同で演奏した。後日、アルバムに収録して発表する計画だという。
同市が14日、報道資料で伝えた。同団の鄭家麟団長はアルバムの制作に当たり、期待を込めて世界的に有名な東京佼成ウインドオーケストラにコラボレーションを申し出たとし、実際にオファーを受けてくれるとは思いも寄らなかったと語った。
都内で行われたレコーディングには黄敏恵(こうびんけい)市長も訪れ、東京佼成ウインドオーケストラ側に、同市で毎年行われている「嘉義市国際ブラスバンドフェスティバル」(嘉義市国際管楽節)への参加を呼びかけた。黄氏は11~14日に都内で開催された食品・飲料展示会「フーデックスジャパン」参加のために訪日していた。:2025年3月16日
【台湾本島への移動を阻む霧の多発シーズン 離島民、あの手この手で対策–觀光-】
(連江中央社)中国・福建省に近い離島の馬祖では春になり、霧が多発するシーズンを迎えた。台湾本島とを結ぶ航空便の欠航が相次ぐことから、毎日空港の運用状況や空席待ち人数、船の運航状況を確認することは馬祖の人々の日課で、その様子からはさまざまな方法や対策で天候の変化に対応する生活が垣間見える。
馬祖と台湾本島を結ぶ公共交通機関は航空便と船便のみ。船便は1日1往復で、馬祖を午前に出発し、北部・基隆には夜になって到着するため、多くの島民は移動に航空便を利用するのが一般的だ。だが毎年3~6月は濃霧が発生しやすく、欠航が頻発する。
匿名を条件に中央社の取材に応じた連江県政府関係者は、幹部が本島へ渡れるよう、3カ月以内の航空券をあらかじめ予約し、重要なイベント時などには出発予定日前日の便も確保すると語る。
交通部(交通省)は、航空機の限られた座席供給数を最大限活用するため、キャンセル料の値上げを検討しているが、馬祖の人々の多くは、キャンセル料がどれだけ高くなろうとも、キャンセル率は変わらないだろうとの見方を示す
政府の出先機関に勤める女性は、リスクを減らすため、台湾本島に戻る際は複数の便を予約すると語る。ベトナムから馬祖に嫁いだ女性も、帰省時に最も苦労するのが馬祖―台湾本島間の移動だとし、航空便が欠航した際には翌日の船便に切り替えられるようにしていると話した。
物流業の男性は、航空便の運航状況を見極めるこつを身に付けた。起床時に空港方面の山の上に霧がかかっていたら「欠航の可能性が高い」と判断するという。交通の便が限られる馬祖の人々は、それぞれのやり方で台湾本島への移動成功率を高めている。:2025年3月19日