【 台北駐日經濟文化代表處札幌分處 】
2025年3月第4週TOPICS
【片山駐台代表、日台協力の重要性強調 「米政権への対応策必要」/台湾-政治-】
(台北中央社)日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会台北事務所の片山和之代表(大使に相当)は27日、当代日本研究学会などが主催したフォーラムに出席し、日台協力が世界の産業インフラで発揮する効果に疑いの余地はないと強調した。その上でトランプ米新政権の発足により日台は安全保障と経済面で共通の課題に直面しているとし、より周密に練られた対応措置が必要だとの認識を示した。
片山氏は、日台企業による相互投資は研究開発と人材交流を促進し、各分野で切り離せない関係を構築していると説明。日台は文化、市民、地方自治体交流だけでなく、学術分野でも深いつながりがあると語った。
また国際情勢はますます複雑化しており、トランプ政権の東アジア政策は慎重に見極めなければならないと指摘。経済安全保障や防衛政策の観点から、日台がどのように協力して、安定し繁栄した時代を築けるかを検討していると述べた。
台湾の対日窓口機関、台湾日本関係協会の林郁慧(りんいくけい)副秘書長は、台日は自然災害や新型コロナウイルス禍で互いに支え合い、深い友情は国際社会における最良の見本だと強調。国際情勢の変化や挑戦に対しては、理念の近い国として、半導体やエネルギー、AI(人工知能)、無人機などの分野で幅広い協力の可能性があると語った。:2025年3月27日
【台東県の沿岸にザトウクジラ4頭 今年初 1日の確認数では近年で最多/台湾–社会-】
(台東中央社)東部・台東県政府は26日、同県長浜郷沿岸の海域で25日に4頭のザトウクジラを確認したと発表した。ザトウクジラが確認されるのは今年に入って初めてで、1日の確認数としては近年では最も多いとしている。
同郷では24日に民宿を営む市民がザトウクジラ2頭を目撃し、県に連絡していた。これを受け県から嘱託された研究員が25日に陸上からの調査を実施。午前10時ごろ、観光地、八仙洞周辺の砂浜から2頭を確認した。2頭は同じくらいの大きさだった。午後3時半ごろには、八仙洞から南に約20キロほどの堺橋休息区から再び2頭を確認した。この2頭は南へ泳いでいった。
この日は研究員の調査の他に3件の目撃情報が県に寄せられた。県は目撃された時間や場所、写真などを分析し、2組4頭を確認したと判断。研究員が確認した2頭の後に別の2頭が続いており、この2頭は母と子だったとした。
報道陣の取材に応じたクジラ・イルカ専門家の葉建成さんは、直近数年間の記録はいずれも1桁台で、この海域のザトウクジラの数が増えているかどうかは分からないと説明。かつて台湾南東の海域で活発に活動していたザトウクジラが、現在はどのくらいの数になっているのかを明らかにしたいと語った。
葉さんによればこの季節に観測されるのは、沖縄県の海域から繁殖のためにフィリピン北側に向かうザトウクジラだという。
県農業処は、ザトウクジラを目撃した際は連絡するよう呼びかけている。:2025年3月27日
【台湾と日本の無人機団体が覚書締結 防災や災害救助分野で連携へ–経済-】
(台北中央社)台湾の無人機産業の発展を支援する団体、台湾卓越無人機海外商機聯盟(TEDIBOA)は25日、日本国内の産業用ドローンの社会実装を目指す団体、日本ドローンコンソーシアム(JDC)と協力覚書を結んだ。防災や災害救助、自律飛行テストの分野に重きを置き、双方の強みを生かして無人機のサプライチェーン(供給網)を構築していく。
調印式には台湾側からTEDIBOA協同主席を務めるコアトロニック・インテリジェント・ロボティクス(中光電智能機器人)の呉秀蕙董事長(会長)、日本側からはJDCの野波健蔵会長が代表として出席した。
野波氏は、今回の交流は台日の無人機協力の重要な転換点になると強調。台湾には優れた製造の実力と整った電子・情報通信のサプライチェーンがあり、理想的なパートナーだと述べ、台湾が今後、日本に拠点を設置し、システム統合と中核的技術において相互補完できるようになることに期待を寄せた。また、台日はともに地震が頻発する地域であることから、今後両地で災害が発生した際に双方が無人機技術によって即座に支援できるようになればと語った。
調印式に立ち会った郭智輝(かくちき)経済部長(経済相)は、台湾が無人機の「ナショナルチーム」を立ち上げてきたことに触れ、今回はさらに飛躍して台日無人機の「インターナショナルチーム」を結成したと話し、多くの人々の力を集めて共にワールドカップを戦っていくことに期待を示した。:2025年3月25日
【クラウドゲート、台日や欧州の振付師と身体表現の可能性探る 6月に上演/台湾–文化-】
(台北中央社)台湾のダンスカンパニー、クラウドゲート(雲門舞集)は、振付師に新たな挑戦の機会を提供する催し「スプリングライオット」(春闘)を6月下旬に開く。台湾や日本、欧州などから計5組の振付師が参加し、身体表現の可能性を探る。
2001年から行われている同イベントでは、これまで50作品以上を生み出してきた。クラウドゲートのアーティスティックディレクター、鄭宗竜さんは、春闘は若者の参加に限らず、ダンススタイルも不問だとし、身体表現に挑戦を試みるクリエーターがアイデアを試すプラットフォームとなるよう期待を寄せる。今年は舞台美術の要素を減らし、身体全体で表現する「裸」の春闘になると説明。「裸」はお題でも服を着ないことでもなく、率直に身体のあらゆる可能性を探ることだとした。
春闘では、5組の振付師がクラウドゲートのダンサーと共にパフォーマンスを作り上げる。日本からは振付師の梅田宏明さんが参加する。クラウドゲートによれば、梅田さんはすでにダンサーと高強度の稽古を行っているという。
6月21~22日、北部・新北市淡水の雲門劇場で作品を上演する。:2025年3月24日
【台湾映画「我が家の事」の俳優4人が薬師真珠賞を同時受賞 大阪アジアン映画祭–觀光-】
(東京中央社)台湾映画「我が家の事」(我家的事)に主演する台湾の俳優4人が、大阪アジアン映画祭で薬師真珠賞を同時受賞した。李遠(りえん)文化部長(文化相)は文化部(文化省)駐日台湾文化センターを通じ、受賞者に祝福を送った。
同映画祭は大阪市内で14日に開幕。「台湾:電影ルネッサンス2025」と題した特集企画も組まれ、世界初上映の「我が家の事」や日本初上映の「鬼才の道」(鬼才之道)を含む台湾映画7作品が上映された。23日に授賞式が行われた。
薬師真珠賞は上映された全ての作品の出演者を対象に、同映画祭スポンサーの薬師真珠が最も輝きを放っていると評価した俳優に授与される。「我が家の事」で同賞を受賞したのは、カオ・イーリン(高伊玲)、ラン・ウェイホア(藍葦華)、ツェン・ジンホア(曽敬驊)、ホアン・ペイチー(黄珮琪)の4人。「家族それぞれが抱える複雑な心情を見事なアンサンブルで演じ、新人監督による偉大な傑作の誕生に貢献した」と評価された。
「我が家の事」はパン・カーイン(潘客印)監督の長編初監督作品。台湾の家族の悲喜こもごもを描き、同映画祭での上映では「台湾らしさ」で涙を誘い、多くの観客から好評を得た。
授賞式にはパン監督、ジンホア、イーリンの3人が出席し、賞状と副賞を受け取った。パン監督はフェイスブックを通じ、「作品中で4人家族を演じた4人の俳優が同時に受賞するのは、監督としてこの上なく幸せなこと」とし、同映画祭が4人の俳優の実力を評価したことに感謝した。
「我が家の事」は台湾で今年公開予定。:2025年3月26日