【 台北駐日經濟文化代表處札幌分處 】
2025年4月第1週TOPICS
【トランプ米政権の相互関税砲、台湾はサーバーやコンピューター部品に影響-政治-】
(台北中央社)トランプ米大統領は現地時間2日、台湾に32%の相互関税をかけると発表した。現時点で半導体は対象に含まれていないが、サーバーやコンピューター部品など対米主要輸出品が最初に相互関税の影響を受けることになる。
昨年の台湾の対米輸出額は前年比約46.1%増の1113億6200万米ドル(約16兆3500億円)。このうち品目別で最も輸出額が多いのは「自動データ処理機械」(コンピューター)とその部品で、全体の約46.2%(約514億9400万ドル)を占めた。次いで集積回路が約6.7%(約74億ドル)の割合だった。今年2月の統計では、自動データ処理機械の割合が全体の約58.1%に上り、コンピューター部品が約5.5%で続いた。:2025年4月3日
【台湾鉄道「タロコ号」脱線から4年 トンネルで祈念ライト点灯 事故の記憶とどめる–社会-】
(花蓮中央社)2021年に発生した台湾鉄路(台鉄)の特急タロコ号脱線事故から4年となった2日、事故現場周辺にある3カ所のトンネルに新たに設置されたライトが点灯された。今後、毎年4月2日から6日までの期間に点灯させる。犠牲者への追悼の思いとともに、台鉄社員に安全の重要性を再認識させる狙いも込められている。
事故を起こした列車は21年4月2日午前9時半ごろ、東部・花蓮県の清水トンネル入り口手前で、線路脇の斜面から滑落した作業用車両に衝突して脱線した。運転士を含む49人が死亡した。
この日は犠牲者の遺族が陳世凱(ちんせいがい)交通部長(交通相)と共に、事故を起こしたタロコ号と同じ列車番号の列車に乗車した。同列車の通過に合わせて、トンネル内のライトが初めて点灯させられた。
遺族の一人は、試験点灯に立ち会った際は特に何も感じなかったが、この日列車内から見た時には心が激しく動き、涙が止まらなかったと話す。ライトが事故の記憶をこの場にとどめ、今後再び事故が起こることがないよう願うと語った。
ライトは遺族からの発案を受け、台鉄が清水トンネルとその前後にある和仁トンネル、崇徳トンネルに設置した。各トンネルのライトはそれぞれ異なるテーマでデザインされたという。:2025年4月2日
【TSMC、今年下半期にも2ナノ量産開始へ 高雄工場で記念式典/台湾–経済-】
(高雄中央社)半導体受託製造世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の秦永沛エグゼクティブ・バイス・プレジデント兼共同最高執行責任者(共同COO)は31日、回路線幅2ナノ(ナノは10億分の1)メートル品の量産を今年下半期に開始する予定だと明らかにした。同社が南部・高雄市の楠梓科技園区(サイエンスパーク)内の工場で行った式典で言及した。
高雄工場には計5棟の建設が計画されており、この日は第2棟(P2)の上棟式も行われた。第1棟(P1)では昨年11月に製造装置の搬入が始まった。この他、北部・新竹県でも2ナノ品の工場を建設しており、今年中に量産が始まる予定。
秦氏は、TSMCの2ナノ技術は集積密度とエネルギー効率の点で世界最先端だとし、3ナノ品と比較すると同じ消費電力では速度が10~15%向上し、同じ速度では消費電力が25~30%削減されると説明。同社の2ナノ品が今後、スーパーコンピューターやモバイルデバイスなど、世代を超えた先端テクノロジー製品に広く取り入れられるだろうと語った。
また、高雄工場への投資額は計1兆5000億台湾元(約6兆8000億円)を超え、ハイテク分野で7000人以上の雇用を創出すると言及。TSMCは政府の関連機関と密に議論してさらなる工場用地を探しており、台湾での投資拡大を継続すると述べた。
式典には卓栄泰(たくえいたい)行政院長(首相)や郭智輝(かくちき)経済部長(経済相)、陳其邁(ちんきまい)高雄市長らも出席。卓氏は頼清徳(らいせいとく)総統から、祝意と台湾のために努力をしていることへの感謝をTSMCの全社員に伝えるよう頼まれたと話した。:2025年3月31日
【木村拓哉、台湾からの災害支援に「本当に感謝」=台北で記者会見–芸能スポーツ-】
(台北中央社)歌手で俳優の木村拓哉が3日、台北市内で開かれた健康食品のPR記者会見に登場した。木村は台湾について「災害に見舞われてしまった時には皆様からの本当に温かい気持ちをいただいていることに本当に感謝をしています」と思いを伝えた。
台湾で絶大な知名度を誇る木村。この日の記者会見は、メディアと招待客のみを入れて開かれたものだったが、木村が手を振ったり、言葉を発したりするたびに客席からは大きな歓声が上がった。
木村の台湾訪問は約6年半ぶり。前日に台湾入りした際、空港で多くのファンから出迎えられたことに触れ、「皆さんの熱い気持ちの込もった歓迎を受けることができて非常にうれしかった」と感謝した。
以前インスタグラムで台湾のパイナップルケーキを紹介していた木村。CM撮影の際にお土産でもらったものだといい、「初めて食べたんですが、おいしすぎて」思わず投稿したのだと明かした。「今回は何と出会えるか楽しみ」と新たな台湾グルメとの出会いに期待を寄せた。
また、自身のユーチューブについて触れられると、空港で撮影スタッフの姿を目にしたといたずらっぽく話し、会見後の自由時間に「きっと彼ら(撮影スタッフ)がついてくることになると思います」と台湾でユーチューブを撮影することを匂わせた。これを受けて司会者は台湾の人々に「街で見かけても興奮しすぎないで。遠くから見守ってて」と冗談っぽく呼びかけていた。
木村は「またぜひ(台湾に)お邪魔したい」と再訪台に意欲を見せた上で、俳優の仕事だけでなく、「マイクを持ったパフォーマンスになるかもしれませんし、いろんな形でまた皆さんとお会いできることを楽しみにしています」と話し、台湾でコンサートを開く可能性をほのめかした。
木村は最後には「謝謝、再見」(ありがとう、またね)と述べて舞台を後にした。
写真撮影終了時には、使用した装置を自ら率先して舞台袖に移動させようとし、気さくな一面をのぞかせつつも、思いがけない木村の行動に司会者やスタッフを慌てさせていた。:2025年4月3日
【タイガーエア台湾、台北─大分線の運航開始 日本の就航地21カ所に–觀光-】
(大分中央社)格安航空会社(LCC)のタイガーエア台湾(台湾虎航)は2日、台北(桃園)─大分線の運航を開始した。同社の日本の就航地は21カ所となった。大分空港で同日、記念式典が行われ、同社の許致遠最高商務責任者(CCO)や大分県の佐藤樹一郎知事らが出席した。
許氏は同路線について5月から6月にかけての予約率は9割に達しており、団体客と個人客が半数ずつだとした上で、今後も日本の就航地を増やしていく方針だと語った。
佐藤氏は大分空港に台湾路線が就航するのは約8年ぶりだとし、台湾からの観光客が温泉だけでなく、県内のまだあまり知られていない魅力ある観光地にも訪れてほしいと言及。また県民が台湾へ気軽に行けるようになったとし、観光だけでなく、半導体や農林水産業、教育などの分野で台湾との交流を深められればと期待を寄せた。
初便で台湾から到着した旅客の一人は、これまで九州を訪れる際は福岡に行くことが多く、大分はアクセスが不便だと感じていたという。航空券が往復で5000台湾元(約2万2000円)ほどだったため、桜を見たり温泉に入ったりしに大分に行こうと思い立ったと話した。
同路線は毎週水、土曜に1往復ずつ運航される。:2025年4月3日