台湾との縁ある日本のプロ野球戦で台湾観光をＰＲ

　日本から台湾への観光客誘致の一環として、台湾観光協会が主催するプロ野球戦・西武ライオンズ対福岡ソフトバンクホークス「台湾スポンサー・デー」が、４月１８日、琦玉県所沢市の西武ドームで開幕した。試合と合わせて会場では台湾の名勝やグルメがＰＲされ、始球式では陳鴻基・駐日副代表がみずから投球し、台湾観光と台日の絆の深さをアピールした。

　野球は台湾でも国民的スポーツとして人気があり、日本の野球界との交流も歴史がある。今回対戦する西武ライオンズと福岡ソフトバンクはともに台湾と縁のあるチームだ。西武ライオンズは台湾野球界の英雄の一人である郭泰源投手が在籍していたことで知られ、現在も台湾出身の張誌家投手や、許銘傑投手らがおり、台湾野球界で最多勝を獲得する活躍を見せた渡辺久信氏もコーチとしてチームを支えている。また福岡ソフトバンクは、台湾の総統府よりスポーツ界で初の「三等景星勲章」を授与され、台湾無任所大使も務めるほか、先日のＷＢＣ（ワールド・ベーシック・クラシック）で日本代表を野球の世界一に導いた王貞治監督が率いるチームである。今回のイベントは、歴代の台湾選手たちを応援してくれたファンに向け、彼らの故郷である台湾にもぜひ訪れてほしいという願いを込めて開催された。

陳副代表は球場に到着後、西武ライオンズの伊東勤監督とソフトバンクホークスの王貞治監督をそれぞれ訪問し、台湾特産の紹興酒とカラスミを贈り、伊東監督からは自筆のサイン、王監督からはサイン入りボールがお礼に贈られた。試合には約６００人の観衆が訪れ、始球式では陳副代表がみごとな投球を決め、台湾観光親善大使の「茶さん」も登場して雰囲気を盛り上げた。

この日、会場では台北１０１ビルや故宮博物院、阿里山などの「台湾新八景」が大型スクリーンに映し出され、台湾特産品などがＰＲされ注目を集めた。また抽選で台湾への「ペア往復航空券」や「宿泊券」、「各種台湾特産品」が当たる豪華得点もあり、台湾観光をアピールした。

日本の「国際観光振興機構」がさきごろ発表した統計によれば、昨年台湾から日本を訪れた旅客数は１２７万４０００人で、前年比１８％増で過去最高となった。日本に訪れた外国人では、１９９９年以来連続７年間、韓国に次ぐトップ２位をキープしている。また日本から台湾への旅客数は昨年１１２万人を超え、初めて１００万人を突破した。今回のイベントをはじめさまざまな企画を通して、今年も台日間の人的交流はさらに盛んとなりそうだ。

《２００６年４月１９日》