馬英九総統が日華議員懇談会および自由民主党訪華団を歓迎

　馬英九総統は蕭万長副総統とともに１０月１０日午後、総統府で日本から国慶節祝賀式典出席のために中華民国を訪問した日華議員懇談会国慶祝賀団および自由民主党中華民国建国１００周年祝賀訪華団を歓待し、政府と国民を代表して歓迎と感謝の意を示した。

　馬総統は、麻生太郎・元首相および平沼赳夫・日華議員懇談会会長が数多くの国会議員を伴い、日本国内が震災復興で忙しいなか台湾を訪問されたことに、双方の深い友情を感じ、感動したと語った。

　馬総統は、今年３月に発生した東日本大震災の犠牲者数は、台湾の台湾中部大地震（九二一地震）と台湾南部大水害（八八水害）の合計を超え、台湾の国民はこれに深い驚きと痛みを感じ、震災支援に積極参加し、友人である日本を助けるために６６億元（約１８０億円）もの義援金が集まったことを説明した。

　そのうえで、馬総統は「中華民国と日本は国交がないが、往来は緊密であり、日本は台湾にとって第２の貿易国であるのみならず、台湾に投資する外国企業は日本企業が最も多く、長きにわたる歴史的、文化的な縁もあり、双方の実質的な関係は、外交関係の中身をはるかに超越している」との考えを示した。

　近年の台日関係の進展に関して、馬総統は就任後に台日関係を「特別パートナー関係」と位置付け、台日ワーキングホリデー協定を締結し、北海道に駐日代表処札幌分処を開設し、台北松山空港と東京羽田空港を結ぶ直行便が就航し、さらに日本の外国人居留カードで「台湾」と表記できるようになるなど、双方の関係がますます友好的になっていると強調し、今年落成した「八田與一紀念公園」についても、台湾および日本のいずれからも好評で、このような歴史が両国国民の友好の象徴となっているとの認識を示した。

　さらに馬総統は、数カ月前に日本の国会で「海外美術品等公開促進法」が通過したことにより、台湾の故宮博物院の文物を日本で展示するための法的ハードルがなくなったとの認識を示し、「今後政府は関連事項を速やかに進め、２０１３年に日本での故宮展を開催するという目標が達成されるよう願っている」と語った。

　そのほか馬総統は、駐日代表処が今年５月に実施した台日関係に関する意識調査によると、日本の国民の約６７％が「台湾に親近感がある」、８４％が「台湾を信頼している」、９１％が「双方の関係は良好である」と感じているという結果から、双方の関係がきわめて深いことがわかると述べた。

　最後に馬総統は「私は知日派であり、友日派である」と強調し、これまでの基礎の上に台日関係がさらに引き続き前進するよう期待を示した。

【総統府　２０１１年１０月１０日】
　