馬英九総統が自民党の大野功統・衆議院議員と会見

馬英九総統が自民党の大野功統・衆議院議員と会見

　１月４日、馬英九総統は総統府において、自民党の大野功統・衆議院議員と会見し、「大野議員は台湾の古くからの友人であるのみならず、半分は台湾人と言えるであろう。それは大野議員が台湾生まれであり、ご尊父はかつて新竹の総督府支庁に奉職されておられたからである。大野議員はとりわけ防衛庁長官在任中、米国側と『日米安全保障協議委員会（２プラス２）』に参加され、『日米安全保障条約』における台湾の安全に対する防衛協力について、積極的に意見を出された。これに対し、私は台湾の国民を代表し感謝の意を表する次第である」と述べた。

　馬総統はさらに「私は総統就任後、積極的に両岸和解を推し進めており、それにより海峡両岸における緊張関係は大幅に軽減されたが、これは東アジア地域の安定にプラスとなるのみならず、日本の安全に対しても具体的なプラスとなるものでもある。また台湾は、中国大陸が台湾に照準を合わせ配備しているミサイル問題についても、中国大陸側が直視するよう何度も表明してきたが、中国大陸側からは未だに具体的な反応を得られずにいる。各界関係者は、『日米安全保障条約』によるアジアの安全への貢献についてはいずれもが評価しており、今後台湾・米国・日本の３者がこの面でより一層密接な協力ができるよう願っている」との考えを示した。

　また「この１年間あまりにおいて、台日関係には大きな進展があった。０９年１２月１日、台湾は北海道の札幌に日本で６カ所目の駐日代表処を設立し、これにより毎年２８万人の台湾から同地を訪れる台湾人観光客のサポートを行うと共に、台湾と北日本各地の交流および連絡の強化が図られるところとなった。また、０９年１２月１１日、台日双方は台湾の松山空港―日本の羽田空港間のチャーター便運行協定に署名し、今年１０月には毎日双方各４便ずつチャーター便が直行運行できる予定となった。そのほか、台日間は『ワーキング・ホリデー制度』に署名し、さらに日本政府による法改正により、日本に居住する台湾人は関連する書類の国籍欄に『台湾』と記載できるようになり、いずれも具体的な前進があった。大野議員には、今後台湾の国立故宮博物院の国宝文物の日本展示実現にご協力いただきたく、それにより両国の文化交流推進が加速できるよう願っている」と強調した。

　大野議員は「私も台日交流と協力に尽力し、共に東アジア地域の平和と繁栄を促進していく所存である」との考えを示した。

【総統府　２００９年１月４日】

写真提供：中央社