中華民国（台湾）が米国「グローバル・エントリー」加入で入国審査が便利に

　沈呂巡・中華民国（台湾）駐米代表と米国在台協会（AIT）のジョセフ・ドノヴァン（Joseph Donovan Jr.）執行理事は２０１６年４月４日（米国東部時間）、『台米国際旅客快速化イニシアチブ発展に向けた協力共同声明』（Joint Statement regarding Cooperation between TECRO and AIT toward Development of an International Expedited Traveler Initiative）に共同調印した。これにより、我が国は英国、ドイツ、オランダ、パナマ、韓国、メキシコに続く７カ国目、アジアで２カ国目となる米国「グローバル・エントリー」（Global Entry）加入国となった。

　「グローバル・エントリー」は米国国土安全保障省「税関・国境取締局」（CBP）による事前審査手続きを通して、低リスク旅客の米国入国手続きを加速させるプログラムであり、現時点で世界の４１０万名を超える旅客が資格取得している。今後、台米双方のハードおよびソフト・システムの統合が完了後に、国民は米国の「グローバルオンライン登録システム」（Global Online Enrollment System, GOES）に申請（申請手数料は１００米ドル）し、両者による安全審査、並びに面接審査に合格すれば、同プログラムのメンバーに登録される。有効期限は５年間。同メンバー資格を取得した国民は、米国入国の際、米国主要空港の「グローバル・エントリー」専用カウンターで手続きを行い、専用レーンから入国できる。このほか、同メンバーは同時に米国主要空港の「TSA Pre✓®」の事前スクリーニング・プログラムが自動適用され、全米主要空港で飛行機に搭乗する際に専用セキュリティー・レーンを使用できる。

　「グローバル・エントリー」に加入したメンバーは、米国入国時に長い順番待ちをする必要がなくなるので、米国をよく訪問する人々にとり特に利便性が向上する。また、「グローバル・エントリー」メンバーの米国国民については、中華民国（台湾）入国時に互恵原則で我が国の「自動検査通関システム」（E-gate）による入国快速化措置が受けられる。

　外交部が内政部移民署等の関連機関と協同し、一年余りの努力と調整を経て、米国「グローバル・エントリー」の加入を実現したことは、我が国の米国「ノービザ・プログラム」加入に続く利便性向上措置であるのみならず、台米実質関係の緊密さを改めて示すものである。

【外交部　２０１６年４月５日】