台湾ドラマ「通霊少女」、アジア23か国・地域で放送開始
台湾の公共放送である公共テレビ(PTS)と米ケーブルテレビ放送局HBOによる合作ドラマ「通霊少女(The Teenage Psychic)」の放送が2日より始まった。蔡英文総統をはじめ、各界の知識人らがSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)で話題にするなど、ネットユーザーから大きな反響があった。放送当日、同ドラマに関するキーワード検索回数は延べ5万回以上に達し、検索エンジン「Googleトレンド」の検索キーワード第1位となったほど。アジアで最も影響力のある映像コンテンツ専門誌『ContentAsia』の公式サイトでも、今週のトップニュースとして同ドラマを伝えている。
ドラマ「通霊少女」は全6話の連続ドラマ(1話60分)。米HBOの傘下、HBOアジアと台湾の公共テレビが初めて共同制作する、全編中国語音声のオリジナル作品。但し、主演の郭書瑤(グオ・ シューヤオ)さん演じる女子高生霊媒師が廟宇で霊媒や道教の伝統儀式を行うシーンは、リアルさをより追求するため、その意味を的確に伝えることができる台湾語のセリフを随所に使用している。これは、ドラマ全体に現実性を持たせ、台湾文化の神髄を伝えるのが狙い。台湾以外のアジア各地では、現地の言語に翻訳した字幕をつけて放送する。
このドラマは監督やスタッフの平均年齢が30歳以下と、若い世代によって制作されているのも特徴。「霊体が見える」という特殊な体質を持つ主人公を演じる郭書瑤さんは、「もともと幽霊が怖かったが、このドラマを撮影してからは幽霊が怖くなくなった」とコメント。昨年夏に行われたロケの期間中、ドラマの主人公のモデルでもあり所作指導を担当する元霊媒師が、撮影現場に霊を寄せ付けないため常に立ち会ってくれた。その元霊媒師が、撮影スタッフがよりにもよって中元節である旧暦7月15日(日本のお盆に相当)に霊を成仏させるシーンを撮影すると決めたことを、かえって不思議がっていたほどだったという。
蔡英文総統は1日、自身のフェイスブックで2日から放送を開始する「通霊少女」を紹介。ぜひ皆で鑑賞し、応援しようと呼びかけた。このドラマについて蔡総統は、台湾の公共テレビとHBOアジア初の合作ドラマで、公共テレビが実施した学生向けテレビドラマコンテスト「学生劇展」で入賞し、放送された短編ドラマ「神算(The Busy Young Psychic)」が原作となっていると説明。全編台湾で撮影し、撮影スタッフもすべて台湾の人々。HBOにとっては初の中国語音声のドラマであるだけでなく、台湾の映像コンテンツ産業及び台湾文化の海外進出にとっても大きな一歩だと評価した。
ドラマ「通霊少女」は4月2日より毎週日曜午後9時(台北時間)に公共テレビで放送。HBO及びHBO HDではその1時間後の午後10時より放送される。アジア23か国・地域でもHBOのチャンネルを通して字幕付きで鑑賞することができる。
Taiwan Today:2017年4月5日
写真提供:公共テレビ
台湾の公共放送である公共テレビ(PTS)と米ケーブルテレビ放送局HBOによる初の合作ドラマ「通霊少女(The Teenage Psychic)」の放送が2日より始まった。アジア23か国・地域でもHBOのチャンネルを通して字幕付きで鑑賞することができる。