交通部とソロモン諸島の環境省、気象協力覚書交わす

　中華民国（台湾）と正式な外交関係を結んでいるソロモン諸島との、気象と地震分野での交流及び協力関係を強化するため、交通部（日本の国交省に類似）の賀陳旦部長（大臣）とソロモン諸島のマネトアリ（Hon. Samuel Manetoali）環境相は28日、ソロモン諸島のマエランガ（H.E. Manasseh Maelanga）副首相立ち会いの下、気象協力了解覚書に調印した。

　台湾とソロモン諸島との気象分野における協力関係はすでに2012年にスタートしており、実質的には中央気象局とソロモン諸島側の間で様々な交流活動が行われてきた。台湾はソロモン諸島の人員に対して気象に関する専門的な技術訓練を提供してきた他、ソロモン諸島で気象・地震観測設備の設置にも協力した。一方、ソロモン諸島は台湾の専門人員を顧問として招聘し、台湾が世界の重要かつ公式な気象会議に参加できるよう協力した。

　賀陳旦交通部長は調印式の席上、ソロモン諸島は南太平洋でハリケーンが発生する区域にあり、その国土はしばしばハリケーンによる深刻な被害をこうむる他、さらに環太平洋地震帯に位置するため、地震と津波も頻繁だと指摘した。賀陳交通部長は、ハリケーンや地震、津波などの自然災害に直面する状況は台湾と非常に似通っており、ソロモン諸島との交流並びに協力は双方の気象と地震に対する早期警戒システムの技術開発を大きく助けると期待、また、気候変動への適応と防災・減災能力の向上にも貢献するだろうと述べた。

　今回の協力覚書締結により、双方は気象分野での協力を強化できる他、従来からの友情とパートナーシップをいっそう深めることにもなる。

Taiwan Today：２０１７年５月１日

写真提供：総統府
　中華民国（台湾）とソロモン諸島が気象協力了解覚書に調印。従来からの友情とパートナーシップがさらに深まることに。写真は4月24日、ソロモン諸島のマエランガ副首相（左）の表敬訪問を受ける蔡英文総統（右）