蔡総統が「国境なき記者団」と会見、より多くの国際NGOの来台望む

　本部をフランスにおく「国境なき記者団」（Reporters Sans Frontières, RSF）は今年4月7日、台湾の地理的位置、ソフト面でのサービス、報道の自由度を考慮し、アジアで初のオフィスを台湾北部・台北市に設置すると発表した。

　蔡英文総統は17日、「国境なき記者団訪問団」と会見、同訪問団を歓迎すると共に、「これから台湾が国境なき記者たちの家となれるよう希望する」と述べた。

　「国境なき記者団」は毎年、各国の報道の自由度を評定しており、中華民国（台湾）は今年、世界45位、アジア1位と評価された。言論の自由と報道の自由に対する中華民国政府と台湾社会の重視のほどが示されたことになる。「国境なき記者団」と台湾との交流はすでに長く続いている。特に「国境なき記者団」は国際的な場で、台湾の報道関係者に他国の記者と同様の取材の権利を与えるべきだと重ねて呼びかけてきた。同時に、国際社会において台湾が置かれている苦しい立場についても各国に理解を促している。蔡総統は、この点は大変重要だとして大いに感謝した。

　台湾は今年から4月7日を「言論の自由の日」としている。蔡総統は、初の「言論の自由の日」となった今年4月7日に、「国境なき記者団」が台北にオフィスを設けることを発表したことは台湾にとって特殊な意義があると指摘、これは台湾が報道の自由を守っていること、並びに台湾における民主の発展に対する評価であり、大変光栄だと述べた。

　蔡総統は、「国境なき記者団」がオフィスを設けることは台湾の人々が報道の自由の問題にいっそう関心を寄せることにつながり、台湾の公民社会は報道の自由を追い求める国際的な運動の中で欠くことの出来ない力になろうと強調した。

　蔡総統はそして、こうした協力モデルを用いることでより多くの国際NGOの拠点を台湾に引きつけられるはずだとし、それによって台湾と世界の公民社会とのリンクを強化し、世界的な人権問題の上で台湾がより大きく貢献できるよう希望した。蔡総統は、18日に行われる「国境なき記者団」による「アジア行政センター」開設記者会見の成功を祈った。

Taiwan Today：２０１７年７月１８日

写真提供：総統府
　蔡英文総統（中央）は17日、「国境なき記者団訪問団」と会見、同団体が台北にオフィスを設置することを受け、より多くの国際NGOの拠点を台湾に引きつけられるよう希望した。