総統府、国家安全会議ハイレベル会合開く

　蔡英文総統は14日午後4時より、最近の台湾海峡情勢や中東情勢に対応するため、行政院（内閣）の施俊吉副院長（副首長）や安全保障関係の省庁のトップを招集し、国家安全会議ハイレベル会合を開いた。蔡総統は会合後、以下の指示を行った。

（一）
　中国大陸の人民解放軍の動きについて、国防部（日本の防衛省に相当）は周辺水域及び空域の情勢把握を強化すること。また、既存の戦備を維持し、「挑発せず、ひるまず」を原則とし、領空及び領海の安全を守ること。また、デマなど誤った情報に即時対応し、民心の安定を図る。

（二）
　メディアで報道、掲載された、主務官庁に確認を取っていない国家安全関連の情報について、国民が安易に信じたり、過剰な憶測をしたりしないようにする。主務官庁は随時状況を確認し、国民に正確な情報を伝える。

（三）
　各省庁はシリア情勢について情報収集に努めること。中華民国政府は国連の「化学兵器禁止条約」に基づき、シリア・アサド政権による一般市民に対する化学兵器の使用に反対し、強く非難する。また、国際社会が必要な制裁を行うことを支持すると共に、今後も引き続き国際社会と協力して人道支援を行い、シリア国民が一日も早く正常な生活を取り戻すことができるよう協力する。

（四）
　台湾海峡情勢や中東情勢によってもたらされる社会及び経済への影響については、行政院が各省庁に指示し、対応措置を講じさせる。これにより、物価及び株式市場の安定を図る。

Taiwan Today：２０１８年４月１６日

写真提供：総統府提供、中央社
蔡英文総統（中央）は14日午後4時より、最近の台湾海峡情勢や中東情勢に対応するため、行政院（内閣）の施俊吉副院長（副首長）や安全保障関係の省庁のトップを招集し、国家安全会議ハイレベル会合を開いた。