「台湾奨学金」と「中国語学習奨学金」受給の外国人学生が卒業へ、多元的な活動際立つ
中華民国(台湾)で卓越した貢献を果たした外国人学生を激励するため、外交部(日本の外務省に相当)と教育部(日本の文科省に類似)、科技部(日本の省レベル)が14日、「2017学年度卒業生・修了生送別会」を行った。「2017学年度」は2017年8月から2018年7月まで。送別会では16名の優秀な学生たちに「傑出表現奨(成績傑出賞)」が贈られた。16名のうち教育部の「台湾奨学金」を受けていた学生は7名、外交部の同奨学金を受けていた学生は8名、そして科技部の同奨学金を受けていた学生は1名だった。
ベトナムからの留学生、武氏縁(DUYEN THI VU)さんは国立台北教育大学(台湾北部・台北市)でベナム語の翻訳や外国からの客人への対応を行った。また、国立台湾大学(台北市)で学んだインド人学生の巴亜曼(AMARNATH CHEGU BADRINATH)さんは、インド・ビルディング・インフォメーション・モデリング協会の立ち上げに協力、台湾とインドで関連の宣伝と教育活動を行った。セントクリストファー・ネーヴィスからやって来た艾睿可(ALRICK CLIFFORD JULIAN EDWARDS SUTTON)さんは柔道で見事な成績を残した他、学校間のサッカー大会でチームを優勝に導いた。セントビンセント及びグレナディーン諸島からやって来た法艾迪(ADRIEL ASHER FRANCOIS)さんは台湾でのボディビル大会で優勝、さらには動画投稿サイトのYouTubeでボディビルディングに関するチャンネルを運営している。世新大学(台北市)のジャーナリズム学科で学ぶトルコ人学生、図佳(Tolga Erdoğan)さんは様々な「愛台湾(台湾ラブ)」の動画「Best of Taiwan」を撮影し、ネット上の人気者となった。
このほど卒業するパラグアイ人の学生、羅楠(RONALDO LUIS RODAS JARA)さんは、台湾の特殊教育がアジアをリードする立場にあることを評価すると共に、社会的弱者や児童への特殊教育、潜在的能力の発展に興味を持っていたことから台湾にやって来て国立台湾師範大学(台北市)の特殊教育学科で学んだ。羅楠さんは、「台湾が私を育ててくれた。台湾の特殊教育システムは整っており、弱者たちを強く支援している。台湾における電機やエンジニアリング、環境などの研究分野と同じく、世界的に評価されている」と話した。羅さんはまた、校内で中古衣類を募る公益活動を発起したこともある。結果的に400㎏の中古衣類が集まり、台湾の人々の思いやりが込められたこれらの衣料品はパラグアイの貧困家庭50世帯に寄付された。
「Fabulous Taiwan!写真コンクール」は台湾で学ぶ留学生たちにとっての一大イベント。14日に行われた送別会会場には受賞作品が飾られた。ベトナムからやって来た阮玉清(Nguyen Ngoc Thanh)さんは建築物と古跡が大好きで、台湾で暮らした2年間、台北市の北門や龍山寺、林安泰古厝、さらに台湾北部・新北市の九份の古い町並みなど、台湾北部の著名な観光スポットを撮影した。阮さんはその撮影テクニックを駆使すると共に、構図の面でも工夫して台湾の文化に共通の多元性と生命力を表現、見事一等賞に輝いた。また、インドネシアからやって来た侯偉偉(Jeffry Oktavianus)さんは台湾における、人にはとても作り出せない自然景観や文化的精神あふれる都市景観をレンズで記録、コンクールの公式ウェブサイト上で多くのインターネットユーザーから支持を集め、「人気最高賞」を受賞した。
財団法人高等教育国際合作基金会が今年3月に公表した、「台湾での留学生トレンド調査」によれば、留学生の8割以上が、台湾に留学することは自らの将来にとって大変良い投資だと考えているとのことで、台湾の高等教育環境が国際社会で高く評価されていることがわかった。
教育部は2004年に「台湾奨学金」を設立し、可能性を秘めた優秀な外国人学生が台湾に留学して学位を取得することを奨励している。また、優秀な外国人が台湾にやって来て中国語を学ぶよう促すため、「研習華語文奨学金(中国語学習奨学金)」も設けている。2018学年度に教育部が「台湾奨学金」を提供する枠は422人、「中国語学習奨学金」の枠は426人。
Taiwan Today:2018年5月15日
写真提供:教育部国際及び両岸教育司サイトより
中華民国(台湾)で卓越した貢献を果たした外国人学生を激励するため、外交部と教育部、科技部が14日、「2017学年度卒業生・修了生送別会」を行った。写真左は台湾で特殊教育を学んだ、パラグアイの羅楠さん。右はベトナムからやって来た阮玉清さんが台北市にある北門を撮影した作品。