８月の貿易：輸出入とも成長、輸出額が過去２番目に

　財政部が９月７日に発表した貿易統計によれば、８月の輸出額は単月で過去２番目に多い１５８.６億ドルとなり、前年同月比７.６％増加した。また輸入額は１５４．３億ドルで、同１１．１％増と二ケタ成長を記録した。貿易黒字額は４.３億ドルで、前年同月比４.２億ドル減少した。

　１～８月の累計では、輸出額は１２０９.５億ドルで、前年同期比６.７％増加し、輸出額は１１９７.８億ドルで同１１.２％増となった。貿易黒字額は１１.７億ドルに留まり、前年同期比で４４.５億ドル減少した。

　８月の輸出入状況を商品別に見ると、輸出では農産品および農産加工品が昨年同月に比べて減少し、重化学、非重化学工業製品が増加した。このうち重化学工業製品は昨年同月比９.２％増となり、主に電子製品、光学器材および機械などの輸出が増加した。一方、輸入は、資本設備が昨年同月より減少し、農工原料や消費製品が増加した。農工原料は昨年同月比１７.２％増加しており、これは主に原油、電子製品（部品）や化学品などの輸入が増えたためと見られる。

　貿易相手国別に見ると、主に香港、中国への輸出が前年同月比１１.８％増となったほか、日本、アセアン諸国への輸出もそれぞれ４.４％、３.２％増加し、米国、韓国への輸出も低調だった前月からプラス成長へ転じた。輸入では、原油価格の高騰により主に中東諸国からの輸入額が昨年同月比８１.４％と大幅に増加し、香港、中国からの輸入も１８.７％増となった。日本からの輸入はほぼ横ばいとなった。

　財政部では、本統計に関し「原油高騰の影響で輸入が増加し、貿易黒字額は今のところ伸びていないが、第４・四半期は電子製品の輸出シーズンであるため、これから年末まで成長が期待できる」とコメントしている。

《２００５年９月１４日》