「台日漁業協議」は排他的経済水域（ＥＥＺ）の主張に影響せず

　外交部は５月３１日、『台日漁業協議』が中華民国（台湾）の排他的経済水域（ＥＥＺ）に与える影響に関して、以下の説明を発表した。

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　わが国と日本の重複する排他的経済水域（ＥＥＺ）における漁業操業の取決めとして２０１３年４月１０日に『台日漁業協議』が調印され、北緯２７度以南および日本の八重山諸島と宮古諸島以北の水域に「協議適用水域」が画定された。同水域は、台湾本島の面積の２倍以上の広さで、わが国の「暫定執法線」も越える範囲である。わが国の漁船は同水域内において日本公船の干渉を受けることなく安心して操業でき、わが国の漁民の操業の権利がより一層守られるようになったと同時に、わが国のＥＥＺに対する主張は何ら影響を受けるものではない。

　１９８２年の『国連海洋法条約』第７４条第３項には、「（境界画定の合意に達するまでの間、）理解及び協力の精神により、実際的な性質を有する暫定的な取決め（provisional measures）を締結するため及びそのような過渡的期間において最終的な合意への到達を危うくし又は妨げないためにあらゆる努力を払う。」と規定されている。また、『中華民国排他的経済水域及び大陸棚法』第４条第２項には、「前項（境界画定）協議の合意までの間、向かい合っている国又は隣接している国は理解及び協力の精神により、過渡的期間において暫定的な取決めを締結できる。」と規定されている。『台日漁業協議』で画定された「協議適用水域」は、双方の重複するＥＥＺにおける最終的な境界線画定前の過渡的時期における暫定的取決めであり、上記の規定および精神に合致するものである。

　北緯２７度以北および八重山諸島と宮古諸島以南などのその他ＥＥＺ重複水域においては、引き続き「台日漁業委員会」で協議が行われる。わが国政府は２００３年に「暫定執法線」を制定し、重複するＥＥＺの境界線が画定されるまでの間のわが国の海上警備機関が漁船護衛を執行する範囲としている。上記のその他重複ＥＥＺ水域の「暫定執法線」内については、政府は引き続き巡視船を派遣して漁船を護衛し、わが国漁船の現行の操業環境を維持していくものである。

【外交部　２０１３年５月３１日】