米国国務次官補が「東シナ海平和イニシアチブ」の内容を核心的戦略に合致と評価

　米国国務省のダニエル・ラッセル（Daniel Russel）国務次官補（東アジア・太平洋担当）は、２０１４年２月５日に米国連邦議会下院外交委員会東アジア・太平洋小委員会の公聴会に出席し、中国大陸が設定した「東シナ海防空識別圏」（ADIZ）およびアジア太平洋地域の海事情勢などについて発言した。このなかで、馬英九総統が提起した「東シナ海平和イニシアチブ」に関して、「その重要な内容を見ていけば、国際法の尊重や平和的手段による争議の解決など、米国の核心的戦略と努力に合致していることがわかる」（……look at the key elements therof, you find the principles that are at the heart of the U.S. strategy and the U.S. effort, namely respect of international law and peaceful resolution of disputes）と言及した。

　馬総統が２０１２年８月に「東シナ海平和イニシアチブ」を提起して以来、中華民国（台湾）政府は関係各方面に自制を求め、対立をエスカレートさせる行動をせず、国際法を遵守し、平和的な方法で争議を処理するよう呼びかけてきた。わが国が同イニシアチブの精神で関連するテーマを処理してきた「台日漁業協議」の調印、台湾・フィリピン（比）間の「広大興２８号漁船事件」の平和的解決、台日および台比漁業会談の開催、中国大陸が設定した「東シナ海防空識別圏」に対する処理などは、いずれもわが国が提起した同イニシアチブの時機が適切であったことを示すものであり、なおかつ米国側もこれを高く評価している。ラッセル国務次官補の今回の談話で言及された国際法の尊重と平和的手段による争議解決などの重要な内容は、わが国の「東シナ海平和イニシアチブ」の基本精神であり、米国が望む地域の平和・安定維持の立場にも合致する。

　中華民国政府は、周辺国家に対して、米国の立場を参酌し、「東シナ海平和イニシアチブ」の精神と価値観を正確に理解し、引き続き理性的、友好的、平和的な対話によって争議を処理し、地域の緊張情勢をエスカレートさせず、地域の平和と安定のために共に具体的に貢献していくよう再度呼びかけるものである。

【外交部　２０１４年２月６日】