【 台北駐日經濟文化代表處札幌分處 】
2025年6月第1週TOPICS
【台湾とグアテマラ、半導体協力意向書に調印 頼総統「両国の友情より深まる」-政治-】
(台北中央社)頼清徳(らいせいとく)総統は5日、中華民国(台湾)と外交関係を持つ中米グアテマラのアレバロ大統領と台北市の総統府で会談し、半導体分野での協力に関する意向書を交わした。頼総統は、両国の友情がより深まるだけでなく、さらに多くの協力機会を創出できると期待を寄せた。
頼総統はこの日午前、蕭美琴(しょうびきん)副総統や林佳竜(りんかりゅう)外交部長(外相)らと軍の栄誉礼でアレバロ大統領を歓迎し、その後会談を行った。
あいさつで頼総統は、グアテマラは台湾の重要な友好国であり、長期にわたり民主主義や自由、人権などの価値を共有し、手を取り合って協力し続けてきたと強調。アレバロ大統領は昨年の就任以来、国連や世界保健機関(WHO)の総会などの国際的な場で複数回、台湾のために発言をし、共に民主主義と自由を守り、世界の繁栄を促進する両国の決意を世界に示したとして感謝を表明した。
またグアテマラとは公衆衛生や農業、女性のエンパワーメントなどさまざまな分野で協力の成果を上げていると説明。今年5月にはグアテマラの青年28人が半導体技術を学ぶために台湾で研修を受けた他、今年3月に台湾に輸出されたグアテマラ産のコーヒー豆は過去最多の72万キロに達したと語った。
さらに、より多くの台湾企業にグアテマラへの投資を働きかけているとし、現地の地理的優位性、天然資源、優良人材などを活用して、ウィンウィンの産業協力モデルをつくり、サプライチェーン(供給網)の強靭(きょうじん)性を強化させて、より戦略的意義のあるパートナー関係を築きたいと述べた。
アレバロ大統領は、グアテマラは兄弟のような中華民国台湾との関係を非常に重視していると強調。今後も相互の尊重、信頼、団結を前提に、既存の協力枠組みを強化して新しい協力モデルを見つけ、平和や自由、民主主義や人権の尊重など普遍的価値を基礎に、交流と関係を一層深めたいと語った。:2025年06月5日
【台湾あれこれ/台湾・台南市、札幌でイメージCM放送 日本市場の開拓に期待-コラム-】
南部・台南市政府は5日、北海道札幌市内の街頭ビジョンで同市の観光スポットをアピールするイメージCMを放送したと明らかにした。日本市場の開拓に期待を寄せている。
CMは四季の風景をテーマに、山間部にある二寮からの日の出、マングローブが生い茂る四草緑のトンネル、沿岸部の塩田からの夕日、古い町並みが残る神農街のちょうちんなどを紹介。市政府はCMを通じて台南へのイメージを深めてもらいたいとしている。
またYOSAKOIソーラン祭りの開催に合わせ、7~8日には市政府は観光をPRするブースを設置する。旅行情報の提供や試食イベントなどを行い、日本人の台南訪問を呼びかける予定だ。:2025年月5日
【台湾鉄路、SL列車「仲夏宝島号」を今夏も限定運行 東部を走る–観光 -】
(台北中央社)台湾鉄路(台鉄)は毎年夏に限定運行しているSL列車「仲夏宝島号」を、今年は7月から8月にかけて3便運行する。蒸気機関車CT273が客車をけん引し、東部の玉里(花蓮県)と台東(台東県)間を走る。
仲夏宝島号の運行イベントは、2013年に台鉄のSL列車「CK124」とJR北海道の「冬の湿原号」の姉妹列車提携締結1周年を記念して実施されたのが始まり。14年に初めて、CT273を使用して東部区間を走らせて以降、新型コロナウイルス下の2022年を除いて毎年夏に運行されている。
今年は7月5日、19日、8月2日に実施する。CT273が莒光号(急行)6両をけん引する。途中、富里、池上、関山に停車する。
乗車券は6日午前10時(台湾時間)に台鉄の予約サイトで販売開始される。料金は1枚1888台湾元(約9000円)。:2025年06月2日
【奈良美智さんの個展、次は金瓜石で 台湾の若手芸術家4人の作品も展示-文化 -】
台北中央社)画家の奈良美智さんの台湾巡回展は先月下旬に南部・屏東県での展示を終了し、次は今月末に北部・新北市金瓜石の台湾電力金水基地で開かれる。今回は台湾の若手芸術家4人の作品も併せて展示される。
奈良さんが台湾のために描いた作品「Hazy Humid Day」を10年かけて台湾で巡回展示する同展覧会。作品は2021年に初公開された。巡回展は23年に南部・高雄市を皮切りに始まり、これまでに離島・澎湖、屏東を巡った。金瓜石での展覧会は4カ所目となる。
金瓜石の会場では「Hazy Humid Day」に加え、奈良さんが今年新たに制作した絵画6点とドローイング13点が展示される。台湾巡回展での展示数としては過去最多となる。
会場となる台湾電力金水基地は古い建物を再利用し、台湾電力の使われなくなった材料で室内空間や再生家具を作り上げた施設。奈良さんは今年3月、自身のX(旧ツイッター)で同会場を紹介し、「わりと辺鄙なところにあるのだけど、ここで展示してみたいと強く思ったのでワクワクしている」とつづっていた。
会場付近の展望台からは、かつての選鉱・製錬所「十三層遺跡」を眺めることができる。主催者の一つである台湾の非政府組織(NGO)中華文化総会は、展覧会を通じて芸術と土地の対話が生まれることに期待を寄せ、作品鑑賞後には展望台から十三層遺跡を見物してほしいと呼びかけた。
展覧会「跟著朦朧潮湿的一天去金瓜石」は6月28日から9月28日まで開催される。入場には事前にオンライン予約が必要で、予約ページに関する情報は後日公開される。:2025年6月2日
【台湾米500トン、日本へ出荷 黄台南市長「良質なコメ味わって」–社会-】
(台南中央社)南部・台南市後壁区の精米工場「芳栄米廠」で5日、台湾米500トンが日本に向けて出荷された。記者会見に出席した黄偉哲(こういてつ)台南市長は、品質の高さを強調し、台南の良質なコメを日本の消費者に味わってもらいたいと語った。
出荷されたのは台南11号と呼ばれる品種の白米。芳栄米廠と契約する農家が生産したもので、日本に出荷されるのは初めて。5キロ入りで販売される。市農業局は、収穫前には抜き取りで残留農薬検査を行った他、収穫後には低温保存していると安全性と鮮度の高さをアピールした。
会見には日本でコメを販売するくりや(本社香川県)の徳永真悟代表取締役も出席。今後はさらに多くの台湾米を日本で販売したいと語った。:2025年06月5日