【 台北駐日經濟文化代表處札幌分處 】
2025年6月第2週TOPICS
【マーシャル諸島大統領、台湾先住民の文化施設訪問 交流強化に期待-政治-】
(屏東中央社)中華民国(台湾)と外交関係を持つ太平洋の島国マーシャル諸島のハイネ大統領は6日、南部・屏東県の台湾原住民族文化園区を訪問し、台湾との交流強化に期待を示した。
台湾原住民(先住民)族とマーシャル諸島の人々はいずれもオーストロネシア語族に属し、深いつながりがあるとされる。ハイネ大統領は原住民族委員会の曽智勇(そちゆう)主任委員(大臣)の案内を受け、パフォーマンスの観賞やパイワン族の伝統的なスレート家屋の見学、伝統工芸とされるとんぼ玉作りなどを楽しんだ。
ハイネ大統領は、「ここはオーストロネシア語族のふるさとだ」と語り、今回の訪台は台湾の豊かな原住民族文化や集落への認識を深めるだけでなく、台マーシャル諸島双方が価値観を共有することを祝うためだと説明。今後は教育や文化、スポーツ、持続可能な発展の推進でより多くの協力機会があることを願うと述べた。
曽主任委員は、音楽やダンス、文化、原住民諸語の復興など、さらに多くの交流や対話を図りたいと意欲。台湾では今年、オーストロネシア語族の人々が参加するスポーツイベントが開かれることに触れ、試合だけでなく、交流や文化学習も行いたいと語った。:2025年06月7日
【台湾米の対日輸出拡大 陳農業相、今年の販売予測1万トン超–経済 -】
(新竹中央社)陳駿季(ちんしゅんき)農業部長(農業相)は9日、日本の流通業者とのビジネスマッチングやPR活動を通じて対日輸出の拡大を図っているとし、今年の台湾米の対日販売量は1万トンを突破する見通しだと明らかにした。
北部・新竹県の農産加工工場で白米の出荷状況を視察した陳部長は、台湾米が日本市場に定着し、光り続けてほしいと語った。また食品業者などの積極的な日本市場開拓を奨励していることもあり、今年度は大きな成果があったとの認識を示した。
陳部長によると、今年1~5月に日本に輸出された台湾米は7759トンに上り、前年同期比で6倍以上、前年の年間輸出量の約2倍に達しているという。
楊文科(ようぶんか)新竹県長は、日本のコメ不足や価格高騰は、台湾米にとって販売拡大のチャンスだと強調した。
農業部(農業省)は報道資料を通じ、台湾米の品種選択や栽培技術、品質管理、食感などは日本と類似しているとし、対日輸出に有利だとの見方を示している。:2025年06月10日
【台米海軍退役大将「台湾の防衛強化の意志」重要性強調 有事の軍事介入巡り–社会-】
(台北中央社)米太平洋軍司令官や国家情報長官を歴任したのデニス・ブレア米海軍退役大将は11日、台湾の自衛能力と防衛の意志が強まるほど、米国が支援を提供する可能性は高まるとの考えを示した。台湾有事を想定して台北市内で行われた机上演習の終了後に記者会見で述べた。
机上演習は台湾の民間団体が主催。2030年に中国が台湾への武力攻撃を開始したと想定し、10~11日にかけて行われた。行政院(内閣)政策顧問で自衛隊制服組元トップの岩崎茂・元統合幕僚長や米国のマイケル・マレン元統合参謀本部議長など、台日米から計17人の退役将官が参加した。
ブレア氏は米国の国内法「台湾関係法」は台湾に防衛物資を提供することを定めているものの、相互防衛条約や日米安保条約とは異なり、米国が台湾に自動的に軍事支援を行う規定はないと説明した。
台湾が中国の侵略に直面した際、米大統領と連邦議会が軍事介入するかを判断する際には二つの要素が関連するとし、一つ目は、衝突がどのようにして発生したかだと述べた。台湾の挑発的な行動や台湾独立を目指す動きが原因で衝突が起きた場合は、米国の軍事介入の可能性は下がるとした。
二つ目は、台湾に戦う能力と意志があるかだとし、自衛のために若い男女を戦いに派遣する意欲の有無が影響すると言及。自身がここ20年、台湾が防衛増強を続け、非常に積極的であることを目の当たりにしてきたとした上で、現状では米国が軍事的支援を提供する可能性がより高いことを意味していると語った。:2025年06月12日
【錣山部屋の力士、屏東県の小学校を訪問 柔道部員と交流/台湾–文化 -】
(屏東中央社)錣山部屋の親方と力士らが9日、南部・屏東県泰武郷の武潭小学校を訪問し、柔道部の児童と交流した。力士は相撲の動きを教えた他、児童との取り組みも行い、相撲の文化や魅力を伝えた。
屏東県伝播・国際事務処の報道資料や同小の校長によれば、児童の多くは台湾原住民(先住民)族パイワン族の子ども。分校を合わせて全校児童は約170人で、そのうち45人が柔道部員だという。同部は創部10年を超えており、これまでに全国大会で優秀な成績を収めている。
力士らは四股の踏み方を児童に紹介。その後の取り組みでは、児童5人で力士1人に立ち向かったものの歯が立たず、さらに児童が力士に担がれてしまい、会場は笑いと拍手に包まれた。
児童からは、毎日食べているものや力士を目指した理由などについての質問も次々に上がった。
力士らは県観光交流協会の招きで、8~9日にかけて同県を初めて訪問していた。:2025年06月10日
【屏東県、クロマグロPRの催し 日米など窓口機関高雄事務所代表ら舌鼓/台湾–観光 -】
(屏東中央社)南部・屏東県東港鎮で7日、クロマグロなど同県産の食材を使ったグルメをPRする催しが開かれた。廟(びょう)の前の広場に約100卓の円卓が用意され、日本を含む複数の在台湾窓口機関高雄事務所の代表らが、周春米(しゅうしゅんまい)県長や一般市民と共に台湾の宴席「弁卓」を体験した。
県が主催する「屏東クロマグロ文化観光フェスティバル」の一環として行われた。県の報道資料によれば、周県長は日本台湾交流協会高雄事務所の奥正史所長や、マグロの産地同士として交流がある静岡市の吉田信博副市長らを招待し、グルメを通じた国際外交を行った。
クロマグロの刺身や、からすみに似たバラムツの卵「油魚子」、サクラエビ入りのおこわ、蒸しロブスター、揚げたイカのつみれなど、東港鎮の食材を利用した料理が振舞われた。
歌手によるパフォーマンスも行われた。一般の申し込みは、受け付け開始後3分で締め切られる盛況ぶりだったという。:2025年06月08日