【 台北駐日經濟文化代表處札幌分處 】
2025年6月第4週TOPICS
【日本の対台湾窓口機関、新会長に隅修三氏=元東京海上HD会長/台湾-政治-】
(台北中央社)日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会の新会長に、隅修三元東京海上ホールディングス(HD)会長が20日付で就任した。14年にわたり会長を務めた大橋光夫氏の後任。同協会が23日発表した。隅氏はあいさつ文を通じ、「さまざまな分野における日台の友情をより広く、深く、新たな次元に高めるべく、じっくりと腰を据えて取り組みたい」と意欲を示した。
隅氏は1947年、山口県に生まれ、70年に早稲田大学理工学部を卒業後、同年、東京海上火災保険に入社。企業商品業務部長やロンドン首席駐在員などを経て07年に同社社長に就任し、08年からは東京海上HD社長に就いた。13年から19年まで東京海上HD会長を務め、現職は東京海上日動火災保険相談役。
隅氏はあいさつ文で、長年ビジネスの分野で台湾と関わってきたと紹介した上で、「今後、日本台湾交流協会の会長として、ビジネスのみならず、さまざまな分野で日台の協力の発展に尽力できることを光栄に感じている」と表明。台湾は「民主主義や自由、法の支配といった基本的価値を共有し、緊密な経済関係と人的往来を有する極めて重要なパートナーであり、大切な友人」だとし、交流協会として、今後も日台の協力と交流のさらなる深化を図っていくとの考えを示した。:2025年06月24日
【フード台北開幕 台湾米の対日輸出量、今年は1万2000トンの見通し=陳農相–経済 -】
(台北中央社)国際食品見本市「台北国際食品展」(FOOD TAIPEI)が25日、台北市の南港展覧館で開幕した。農業部(農業省)が設置した台湾パビリオンのオープニングセレモニーに出席した陳駿季(ちんしゅんき)農業部長(農相)は、台湾米の対日輸出量は今年1万2000トンに達するとの見通しを示し、今後は長期的な契約栽培を通じて、より多くの高品質な台湾米を日本で販売したいとの意欲を示した。
報道陣の取材に応じた陳部長は、台湾米の対日輸出量はこれまで毎年平均3500トン程度だったとしながらも、今年はすでに8700トンを輸出したと説明した。
また台湾米の対日輸出について、日本のコメ不足に伴う一時的な現象ではなく、長期的かつ常態的な輸出につなげたいと語った。また最近は積極的に日本の流通業者とのつながりを構築し、台湾の農家と契約栽培の形でより多くの台湾米を輸出したいと語った。
セレモニーでは台日の企業や団体の間で台湾米の購入意向書や電子商取引における協力覚書がそれぞれ結ばれた。
食品展は28日まで開催。過去最大規模とされる台湾パビリオンには、国内93社の農業・漁業・畜産関連商品や加工食品などが展示されている。:2025年06月25日
【台日のシンクタンク、国際情勢や政治、経済などで意見交換/台湾–社会-】
(東京中央社)台日双方のシンクタンク「遠景基金会」と「笹川平和財団」が24日、東京で台日の政治や経済、軍事などについて意見交換する「日台対話2025」を開催した。国際情勢や軍事・経済安全保障に関して協議し、終了後に遠景基金会の陳唐山董事長(会長)は、これまでにない緊迫感があったとした上で、現在は台日がより緊密に連携すべき時期だとの認識を示した。
陳董事長は、今回の対話について、トランプ大統領就任後の政策が台米関係や台日関係、東南アジア全体の安全保障に影響するかなどが焦点になったと語った。
笹川平和財団の兼原信克常務理事は、台湾有事の際にどのタイミングで日本は台湾を支援しに来るのかということに台湾側が強い関心を寄せていると指摘。これに対し、中国が台湾に対する武力攻撃を始めれば、米軍は安保条約に従って出動し、その時に日本が巻き込まれる事態になれば、自衛隊も出動するとした一方、「米軍が出動しなければ、日本が単独で出動することはない」との見解を示した。
遠景基金会の頼怡忠執行長(CEO)は、今回の対話で、軍事や経済、安全保障を含む台日間の多くの懸念事項について、問題が起きてから対処するのではなく、今の段階から具体的な協議を進めるべきだという共通認識が得られたと語った。
また台湾が加入を目指す環太平洋経済連携協定(TPP)については、台湾は加入の条件を満たしており、条件を満たしていないことを理由に台湾を排除しようとするいかなる手段も受け入れられないと強調。「台湾と中国を同時に加入させる」などといったことを考慮せず、各経済体の状況を見て評価すべきだと主張した。:2025年06月25日
【日本時代に建設の「旭丘指揮所」 展示空間として一般に公開/台湾–文化 -】
(基隆中央社)日本統治時代の1937(昭和12)年に完成し、軍事施設などとして使われた北部・基隆市の歴史建築「旭丘指揮所」が展示空間として生まれ変わり、24日から一般公開が始まった。
文化部(文化省)が運営するデータベース「国家文化資産網」によれば、建物は基隆港築港の功労者である松本虎太を記念した「松本記念館」として建設された。第2次世界大戦中に旧日本軍に接収されて高射砲陣地となり、戦後も長期にわたり軍管区内にあった。2000年以降は現在の海洋委員会海巡署(海上保安庁に相当)の施設として使われ、15年に歴史建築に登録された。19年に建物の修復と再利用を目指すプロジェクトが始動し、20~22年には修繕工事が行われていた。
23日に行われた関連式典に出席した謝国樑(しゃこくりょう)基隆市長は、今後は展示やガイドツアー、体験イベントなどを実施するとして、歴史の記憶と現代の文化が融合した芸術文化の拠点にすると説明した。:2025年06月24日
【台湾ドラマ「零日攻擊」、8月に放送開始 日本でも配信=台湾海峡戦争描く–芸能スポーツ -】
(台北中央社)台湾海峡戦争を題材にした台湾ドラマ「零日攻擊 ZERO DAY ATTACK」が8月に台湾や日本、インドネシアで放送・配信開始される。台湾では8月2日から公共テレビ(公視)やLINE TVなどで毎週土曜に、日本ではプライムビデオで8月15日から配信される。本予告が25日、解禁された。
中国人民解放軍が台湾に軍事行動を取るという架空の出来事を背景に、台湾海峡戦争が台湾にもたらし得る挑戦や変化をさまざまな人の視点から描いた作品。テロ攻撃や台湾メディアへの中国の浸透、中国によるインフルエンサーの操作、デジタル製品に潜む監視の危機、軍高層部への中国軍の潜伏など、台湾が遭遇する可能性がある各種の危機が盛り込まれた。リェン・ユーハン(連兪涵)やカイザー・チュアン(荘凱勛)ら台湾の俳優の他、高橋一生や水川あさみ、香港のチャップマン・トウ(杜汶沢)など各国の俳優が出演している。
解禁された2分23秒の本予告では、人民解放軍が太平洋に墜落した自国軍用機の捜索救助を名目に、大量の軍用機や軍艦を出動させて台湾島を包囲したとのニュースが報じられ、総統選の投票所で突如爆発が生じる光景や家族が戦争を前に口論をする姿、デモ集会での混乱などが映し出された。高橋が「僕たちは重要な情報を持っている」と何者かに電話をするシーンや水川が神妙な面持ちで逃げるように走る場面なども公開された。
台湾では8月2日から、毎週土曜夜9時(台湾時間)に公視、LINE TV、中華電信MOD、Hami Video、台湾モバイル(台湾大哥大)MyVideoで放送、配信。日本ではアマゾンのプライムビデオで8月15日に3話まで一挙配信し、以降は台湾と同時配信する。:2025年06月25日